「そうは言ってもなかなか」という言い回しを使う人が結構います。まず、そう断ってから、できない理由を言うのです。これはとても危険な言い回しで、認めてしまうと組織は崩壊します。

 営業部の豪傑寺部長と球田コンサルタントの会話を読んでみてください。

●球田コンサルタント:「私は大リーグで選手の育成やスカウティングをやってきました。勝つためにはどうすればいいか、勝つための執念にこだわってきました」

○豪傑寺部長:「勝つためには、やはり気持ちかね」

●球田コンサルタント:「実力が近い同士が闘ったら勝ち負けは執念で決まります」

○豪傑寺部長:「大リーグともなれば、ずば抜けた選手がいるだろう」

●球田コンサルタント:「それはそうです。ヤンキースのアロルディス・チャップマンはギネス記録になった169キロを超える剛速球を投げた。しかもチャップマンは左投げ。左投げの投手のボールは速く感じられる」

○豪傑寺部長:「体感速度は170キロをはるかに超える、というわけか。そんな球をどうやったら打てるのかな」

●球田コンサルタント:「かつてヤンキースで活躍したミッキー・マントルは195メートル先に飛んでいく、ギネス記録の大ホームランを打ちました」

○豪傑寺部長:「想像もつかない」

●球田コンサルタント:「営業で170キロ近くの球を投げる人はいますか。飛距離200メートルのホームランを打てる人はいますか」

○豪傑寺部長:「それぐらい飛び抜けた能力を備えた営業がいるか、ということか。いないな」

「みんな平均レベルなら執念で差が付く」

●球田コンサルタント:「ライバル他社には」

○豪傑寺部長:「やはりいない」