「どいつもこいつも分析結果を眺めているだけだ」

●豪傑寺部長:「そ、そりゃあそうですが」

○鷲沢社長:「だったらSWOT分析なんて意味があるのか。強み・弱み・機会・脅威をそれぞれ整理しても、誰もそこから前に誰も進もうとしない。分析結果を眺めているだけだ」

●豪傑寺部長:「眺めているだけ、というわけでは」

○鷲沢社長:「『やはり、まずは行動です』、こうじゃないか。それは眺めているだけだ。だったら、SWOT分析などやっても意味がない」

●豪傑寺部長:「それを言ってはおしまいかと」

○鷲沢社長:「なんでSWOT分析をやっても意味がないのか、わかるか」

●豪傑寺部長:「恥ずかしながら、わかりません」

○鷲沢社長:「行動力がないからだ!」

●豪傑寺部長:「ええっ」

○鷲沢社長:「普段の行動が足りているのだったら、『やはり、まずは行動することだ』なんて、アホな結論は出てこない」

●豪傑寺部長:「う……」

○鷲沢社長:「SWOTに限らない。どんな分析をしても、どんな調査をしても、『いろいろ分析してみて、とにかく目の前の仕事をきっちりこなすことが何よりも先決』という表現で締めくくられるだろう」

●豪傑寺部長:「な、何も言えません」

○鷲沢社長:「去年、私が来る前に、バランスドスコアカードを導入しようとしたらしいな。結局定着せず、『まずは目先の問題から片付けよう』という話になっている。議事録にそう書かれていた」

●豪傑寺部長:「申し訳ありません」

○鷲沢社長:「行動力がないなら、勉強会をどれほど開いても無駄だ。それなら早く帰って寝たほうがいい」

これまでのやり方を変えずに堂々巡りを繰り返す

 SWOT分析以外にも様々な分析ツールがあります。私はそれらを否定しているわけではありません。

 しかし、どんな分析結果が示されようとも行動を起こさないのであれば、分析する意味がありません。

 「現状維持バイアス」がかかっている組織はこれまでのやり方を変えようとせず、堂々巡りを繰り返すのです。

 行動力を付けない限り、すべての分析ツールや経営理論は机上の空論に終わるでしょう。気をつけたいですね。