AI(人工知能)やロボットが進化することで、それまで人がこなしてきた多くの仕事が置き換えられる。こう言われています。

 しかし、人が不幸になるような“AI置換”をすべきではありません。それでは、どんな仕事を置換したら、みんなが幸せになるのでしょうか。

 次の会話文をお読みください。

●豪傑寺部長:「世の中はAIによって激変していくかもしれません」

○鷲沢社長:「うちのような広告代理店はまだいいだろう。私が以前いた金融業界は大変だぞ」

●豪傑寺部長:「そうですか」

○鷲沢社長:「かつて私が在籍していた銀行でも、ビッグデータとやらを利用して個人向けの融資事業を始めるそうだ。個人の入出金記録や支払い状況がわかれば、融資可能な金額が自動的に算出できるらしい」

●豪傑寺部長:「なるほど」

○鷲沢社長:「フィンテックも脅威だと知り合いが言っていた。AIやフィンテックが普及することで便利になるかもしれないが人間の仕事が奪われかねない。金融業界は戦々恐々としているよ」

AIと言われている話の多くはAIと関係ない

●豪傑寺部長:「お言葉ですが、社長、今おっしゃったのはAIと関係ない話かと思います」

○鷲沢社長:「何?」

●豪傑寺部長:「先代の社長に引っ張られるまで私はIT企業にいたので少しは知識があります。先ほどの個人向け融資事業はおそらくAIなど使っていないでしょう」

○鷲沢社長:「そうなのか」

●豪傑寺部長:「昨今、なんでもかんでもAIとかIoTとか言いますが、実際にはAIを使っていないケースが多いです」

○鷲沢社長:「話題性があるからAIを採用したとか言うわけか」

●豪傑寺部長:「その通りです。ちょっと賢いデータ解析ツールのことをAIだなんて言っている場合もあります」

○鷲沢社長:「惑わされてはいかんな」

●豪傑寺部長:「はい。新しい技術が登場したとき、相応の知識がないと振り回されてしまいます」

○鷲沢社長:「広告代理店も過剰に反応しなくていいのか」

●豪傑寺部長:「いえいえ。AIでそこそこヒットする映画や音楽を作れるかもしれないと言われています。お客様の心を動かす広告デザインやキャッチコピーをAIが作ってくれる時代もすぐそこまで来ている気がします」

○鷲沢社長:「そうなのか」