営業は「狩猟」ではなく「農耕」だ
○鷲沢社長:「名言が好きなのはかまわない。だが今日が最後だと思って営業活動をするのは今日を最後に止めろ!」
●子犬課長:「一度噛みついたら離さない。それがどうしていけないのですか」
○鷲沢社長:「獲物を見つけたら即、撃ち落とすようなものじゃないか。営業はそういう狩猟活動ではない」
●子犬課長:「ちょっと待ってください、社長。うちの会社へ来たとき、営業力強化が最重点課題だと仰いましたよね」
○鷲沢社長:「言った。目標を絶対達成させる強い営業組織にする。そして後継者にバトンタッチする。それが私の使命だ」
●子犬課長:「だったら、シェパードのやり方でいいではありませんか」
○鷲沢社長:「寝言を言うな! 君は私の方針をまったく聞いていない」
●子犬課長:「な、なんですか」
○鷲沢社長:「私の方針は『予材管理』だ。営業目標の2倍の材料を予め仕込んでおき、未達成リスクを回避する」
●子犬課長:「ああ……。予材管理」
○鷲沢社長:「種をまき、水を撒き続けて予材をこつこつ増やしていく。お客様との信頼という花が咲いたら収穫に入る。これが基本だ。農耕のような活動なんだよ、営業は」
●子犬課長:「そんな悠長なことをしていたら、受注できるものさえ逃してしまいますよ」
○鷲沢社長:「逆だ。君はお客様との信頼関係ができていないのにすぐ収穫しようとする。それじゃあ、受注できるものも受注できん」
●子犬課長:「しかし私は目標を達成してきています」
○鷲沢社長:「さっきの話をもう忘れたのか。君の部下は達成できていない。君が課長になってから、さらに下降ラインをたどっている」
●子犬課長:「……」
○鷲沢社長:「毎日毎日、全力でクロージングするだなんて狂犬のやり方だ。もっとクレバーな犬になれ。そうでないと部下はついてこない。座右の言葉を持ち、毎日を大切に生きるのは良いことだ。だが、君のやり方ではかえって毎日を浪費している」
営業には未来思考が必要
営業目標を絶対達成するには「点」と「点」とを繋げ、「線」にしていく努力が必要です。お客様という、ひとつひとつの「点」を繋げて、信頼という「線」にしていく。
長くお付き合いできるお客様を複数持つことで、目標達成を続けられるようになるのです。細切れの「点」を集めて目標を達成しようとしてもストレスばかりかかります。
将来咲く花のために今日種をまくことができるか。未来思考が営業には必要です。
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