ナイジェリアの可能性

 しかし人口は1億8000万人を超えている。原油が取れ、さらにGDPでアフリカ1位となり、インドと中国に次ぐ位置づけになっていく。ここを新たなマーケットとして考える、あるいは、すくなくとも検討する価値がある。

 日本はナイジェリアから原油を輸入している。輸入は総額で4700億円ほどだ。ただし輸出は輸送機器を中心とするものの、わずか760億円ほどにすぎない。つまり日本はラスト・フロンティアであるアフリカの、さらに1位国を、輸入先の国としても、あるいは輸出先の国としても活用できていない状況だ。ナイジェリアは国民がコメを食うが、日本はほとんど携われていない。日本がお得意である、電力や道路などのインフラ整備も、中国が先行してしまっている。

 もちろん日本企業も、何もしていないわけではない。ホンダ、島津製作所、NEC、豊田通商などが積極的に投資をしている。まだホンダも本格的な生産を開始したわけではないが、完成車輸出により現地に日本品質を売り込みたい構えだ。

 もっともアフリカ経済が順調かというと、そうでもない。アフリカ全体では経済成長の鈍化が見られる。さらに原油に依存しているため、価格下落に国家財政はダイレクトな影響を受けた。

 ただ逆にアフリカの苦境を「活用」しようという動きもある。他国、とくに中国はモノづくりの原材料をアフリカから輸入し、そしてアジアの安価な労働力を活用し、さらにそれをアフリカに販売するモデルのサプライチェーンを構築しつつある。たしかにそれは植民地時代の搾取システムと同義かもしれない。ただし、ラスト・フロンティアであるミャンマーも、ナイジェリアも開拓先市場として捉えられないとまたしても後塵を拝すことになるだろう。

 とりあえず――。提案としては、まずは現地に出向き、その鼓動を感じてみることを勧めたい。

 占いなどを信じる非科学的態度を取る人には、私は「凶」が降りかかってほしい。そんな余裕はないのだ。冷静に情報を集め、戦略を構築すること。日本にはすぐさま世界と闘う準備が求められている。

 しかし、占いを信じず、みずから調べ、仮説をもって世界に立ち向かうひとであれば、サプライチェーンには希望しかない。その意味で「大吉」にちがいない。なぜならば、私たちは高度に進化したサプライチェーンを通じて、世界の隅々まで――この原稿で語るミャンマーからナイジェリアまで――アクセスすることが可能なのだから。占いは運を天に任せることだが、2017年は自ら運命を決める年になるべきだろう。