この「レベル」と表現したが、これは私のものさしではなく、官民協議会が定義するものだ。ドローンはその発展において4つのレベルにわけられている。

  • レベル1:目視内での操縦飛行
  • レベル2:目視内飛行
  • レベル3:無人地帯での目視外飛行
  • レベル4:有人地帯での目視外飛行

 上記について、レベル3が2018年冒頭、レベル4が2020年までに、といったスケジュール感になる。現在、楽天はドローンを活用した配送サービス「そら楽」を提供しており、スマホから注文した商品をドローンで受け取れる。しかし現在では、ゴルフ場等で限定されたサービスだ。レベル4にあるような、有人地帯ではまだ事故の可能性があるからだ。

 現在、私有地においてのドローンを活用した荷物配送は行われている。または特区などでだ。それが山間部での配送に使われ、次に都市部に広がっていけるかといった点で課題認識されている。

 なぜならドローンはバッテリーが15分くらいしかもたないという問題にくわえて、通信用の電波も問題になっているからだ。有人地帯での遠隔制御の際、Wi-Fiを使うことが多いものの、電波喪失のおそれがある。たとえばKDDIはLTE搭載のドローンを実験するとしており、この解決が待たれる(なお前述した、福島県での実証実験の際には、どうクリアしたのかと思っていると、『NIKKEI Robotics2017年6月号』には高額な「イリジウム衛星携帯電話」が使われたとしている)。

ドローンの法的制約

 技術的な問題以外も山積みだ。例えば、前述の千葉市ドローン実験では、実証実験で飛ばしてみないとどんな制約があるかわからない、といわれた。さらには、各種団体との事前協議も必要だ。<例えば昨年11月(引用者注・2016年を指す)の会場実験では、行政機関や漁協など20以上の団体などと事前協議だけで1ヶ月以上かかった。海上を飛行する場合は原則、墜落に備えて区域内への船舶の立ち入りを禁じる措置が必要なため「関係しそうな機関を探すだけでも骨が折れる」>といったありさまだった(2017年4月4日付け日本経済新聞 東京地方経済面より)。

 さらに重要なのは法整備の問題だ。政府は「サンドボックス制度」を検討している。これは、現行の法規制を一時的に停止するもので、国家戦略特区法改正案に盛り込まれる。日本だけの問題ではないものの、所轄官庁が複雑なのもややこしい。トラック等の自動運転実験もそうだが、国道は国に、県道は県に、市道は市に、それぞれ許可を取らねばならない。

 ドローンは、空港などの周辺や、高度150メートル以上では国土交通大臣の許可が必要とされている。一方で、小型無人機の機体についての承認、操縦者や管理体制については整備途中となっている。

個人的な懸念

 ところで、各配送業者は万全を期すだろうけれど、どうしても気になるのはドローンが配送途中に撮るカメラ映像だ。上空からなら、地上からと違って、さまざまなプライバシーが晒されているだろう。そのとき、オフィスでの情事をとらえてしまったら。あるいは、気を抜いたアクビ顔を撮影されてしまったら。または着替え途中だったらどうだろう。

 もちろんドローン業者が、そのような動画を意図的に流出させる可能性は少ないだろう(と信じたい)。なぜならば、発覚してしまえば、二度とその業者は仕事がまわってこないからだ。ただ、電波を扱う以上は、どうしても「電波ジャック」「盗み見」などのリスクが払拭できない。

 どうしたらよいだろうか。

 うむ、ドローンに見張りでもさせておくか。