(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 日本ではインターネット通販の成長により、貨物数が爆増している。ヤマト運輸は、現場が悲鳴をあげているとし、配送時間の見直しや、値上げ、再配達抑制に乗り出した。海外でもおなじく宅配が問題になっている。日本と同じように、海外でも特に大きな問題は、一人ひとりに届ける、すなわちラストワンマイルの業務量増加だ。

 あらかじめ断っておくと、この問題の解決に絶対的なものはない。ただテクノロジーを利用したり仕組みに工夫を凝らしたりすることによって、少しでも負担を軽減しようとしている。今回のコラムではその試みを紹介する。

1.自律走行車

 まず紹介するのは自動的に動き、自動的に配送してくれる自動車の開発だ。道路は自動で移動できても、宅配業務においてはクルマから荷物をおろし、ドアのベルを鳴らすのを人間がせねばならない。たしかに自動運転の分は人間の負荷は軽減する。しかし、人間が担っている分も機械化できればもっと効率化する。

 例えば、日本ではヤマト運輸が「ロボネコヤマト」を試行している。これは、ディー・エヌ・エー(DeNA)と共同で始めたもので、自動車両が宛先の近くまで移動する。そして止まると、側面のドアが自動で開き、利用者が荷物をピックアップする。いわゆる、オンデマンド配送サービスと呼ばれる方式だ。

 海外に目を向けると、サンフランシスコでは、もっと小型の配送ロボットが実験されている。歩道を動くものだ(現在は人間の補助があるらしいが)。詳しくは動画をみていただきたい。ある種、牧歌的ですらある。歩道を通りゆくロボットは、かわいい感じすら与える。人間の存在を察知もできる。

 試行では、飲食物を運んでおり、人間はパスコードを入力してブツを受け取る。すでに課題として認識されているが、盗難、対象物の回避、法令との兼ね合いなど、クリアすべき点は多い。

2.一般人ドライバー利用

 タクシー業界では、ウーバーが既存業者以外のドライバーとお客をつなげ急成長している。配送においても、一般人をドライバーとして活用できないだろうか。有名なところでは、当連載でも紹介したAmazon FlexやDelivがある。これらは、独立した(フリーランス)のドライバーを都度マッチングさせて配送させる仕組みだ。ウーバーもUberRUSHを展開しており、契約業者からの荷物と同じくドライバーをマッチングする。