自給型「エコハウス」なら収入が半分でも暮らしていける

:できます。つまり、生活コストを劇的に下げれば、収入は減っても、可処分所得は減らない、という状況を作ることができます。ただし、この場合の生活コストの削減は1割2割程度ではダメなわけで、8割くらい下げないといけない。たとえば年収600万円の人の場合、1年の生活コストが400~500万円くらいとします。ということは、月あたり30~40万円くらいかかっている生活コストを、5万円程度に下げられるかどうか。

川島:そんなこと、できるんですか?

:そこで今度はITを味方につける。ITというのはそもそも、劇的なコスト削減が得意なんです。それとコストを減らすことについて言うと、大きいものから下げるのが鉄則です。企業でいうと、コスト削減のために、コピーの裏紙も使いましょう、というようなことをやるケースがありますが、あれで大きなコスト削減ができるわけじゃない。みんなの士気が下がるだけになったりする。

川島:気分が貧しくなっちゃいますね。

:そうそう。電気をこまめに消すとか、鉛筆を最後まで使い切るとかって、それをコスト削減策としてやってしまうと、組織のメンバーの気分が沈滞してしまう。それで生産性や創造力を減じてしまったら、損失のほうが大きい。しかもその程度でできるコスト削減なんか大したことはない。もっと抜本的なことを変えていかないと。

 では、家庭において劇的にコストを下げるためには何を削ればいいのか。そこで日本人の家計の内訳について調べてみました。やはり、家のローンや賃借料といった住むコスト、水道電気光熱費といった生活コストが大きい。家計の42%くらいを占めている。

 じゃあ、このコストを劇的に下げるにはどうすればいいか。たとえば家計の5%くらいまでに下げたら、収入が半分になっても可処分所得を減らすことなく暮らすことができます。

川島:そんなことできるんですか?

:普通は無理だと思いますよね。ちょっと面白いアイデアがあるのです。チェコスロバキアのデザイナーが作った「エコハウス」というプロジェクトなんです。ちょっとこの画像を見てください。

川島:卵型をしたものすごくコンパクトな住居ですね。

:小さなカプセルみたいな住居なんですが、この住居、風力発電と太陽光パネルで電力を完全自給しているんです。この「エコハウス」に住むとどうなるか。まず、小さいので、土地代があまりいらない。電気代は自家発電だからいらない。さらに水道も雨水をろ過することでゼロにするというプランもあります。

川島:あまりに未来っぽくって、実現可能かどうか判断がつかないのですが……。

:たしかに、この写真だけで見ると、「こんなせせこましい繭みたいなところに暮らすのはいやだなあ」と思うじゃないですか(笑)

川島:繭! ウサギ小屋よりちっちゃいですよね。