側面から、何ができるか

 ある分野が問題を抱え込んでいることは、新たなビジネスを生み出すためのチャンスになる。農業の場合、高齢農家のリタイアと放棄地の増大という差し迫った危機がある。そこでいろんな企業が農業に参入したが、収益性の低さに直面し、次々に撤退した。全国に農場を展開しているイオンは、企業が農場に踏みとどまっているレアなケース。イオンの場合は何か特別な農業をやっているのではなく、農業を基礎から学んで技術を高めようという姿勢を貫く。

 農作業は本来、農業を生業とするプロの農家の仕事だ。企業が自らの強みを活かせば、農業を側面から支援できる領域がたくさんある。多くの企業は、農業との向き合い方をそういうふうに改めつつあるように思う。ドコモの農業ビジネスはその典型例だろう。

新たな農の生きる道とは
コメをやめる勇気

兼業農家の急減、止まらない高齢化――。再生のために減反廃止、農協改革などの農政転換が図られているが、コメを前提としていては問題解決は不可能だ。新たな農業の生きる道を、日経ビジネスオンライン『ニッポン農業生き残りのヒント』著者が正面から問う。

日本経済新聞出版社刊 2015年1月16日発売