農地に建てたマンションなど、不動産収入があるからですか。

 「そうですね。不動産収入があって、農業をやる気がない人はとっくに退出してます。不動産収入があっても、ある程度農業をやりたいって人は、庭先や農協の直売所で売るか、マルシェ的なものにちょこっと出て行くか。学校給食に出している農家もいます。そこにうちが入っていってるんです」

多摩センター三越店の来店客数は予想と比べてどうですか。

 「少ないです。でも、うちがやってる直売所って、年々売り上げが増えていくんです。これは自慢ではなくて、自家消費がメーンだった農家が、うちの店に合わせて作付けを変えていく。だから、店の品ぞろえが毎年変わって、よくなっていくんです。売り上げが増えるのは当たり前です」

聞かれ、答えることが大事

集荷担当がアドバイスする役割が大きいのですか。

 「積極的にアドバイスするというより、農家から聞かれることが大きいです。『こういうのつくってみたいけど、売れるかな』とか聞かれて、『売れますよ』『それ、ほかの農家とかぶってます』『前、ほかの農家がやってて、やめちゃった品種ですよ』などと話すんです」

そうやって増えた品種にどんなものがありますか。

 「ジャガイモの品種とか、アスパラガスとか。レタスも案外こっちではつくっていなかったんです。スナップエンドウも、面倒だからあまりつくっていなかった。数えたら、きりがない。品ぞろえが増えるというより、売れるものにシフトしていくんです。そうでないものは、うちからの発注量が減るんで、農家も『売れてないんだなあ』っていうのをわかっていきます」

 「国立の店では、『お年寄り向けに束を小さくしていこう』っていうのを推進して、人気になってます。売れる数が変わってきます。ホウレンソウだったら、1束300グラムっていうのを、ずっとやってきたじゃないですか。でも、一人暮らしのお年寄りだと、絶対食べきれないんです。うちはそういうふうに、店長の主体性や工夫に任せてます」

毎朝集荷していることが「しゅんかしゅんか」の強み(多摩市センター三越)