規模拡大の過程で、どう経営が変化しましたか。

横田:例えば、みんな有機栽培とかやって、コメを高く売ろうとしています。そうすると、「高いコメはコシヒカリでしょ」ってことになります。うちはそういうことをやらず、コシヒカリだけでなく、それ以外の安いコメも作っています。いま作っている品種は8種類あるので、作期を分けて、機械を長期間使うことができます。それも、そんなに難しく考えてやるようになったわけではなく、ふつうにそういうやり方を選んできただけです。

 結局一番重要なのは人です。現場で働いている若い社員は4人います。うちの社員はたんに横田農場で働いている社員ではなく、この地域の農業を担っていく若者の1人と位置づけられています。近所のおじいさんたちは、ぼくに接するのと同じように彼らと接してくれてます。地域の担い手という存在になってきているんです。その関係性がとっても重要だと思ってます。

どうやってチームを運営しているんですか。

横田:うちの組織の構造はピラミッド型じゃなくて、自律分散型です。あまり指示は出しません。週に1回、全体ミーティングを開きますが、朝礼はやってません。

 先輩方から「おまえんとこ、朝礼もやらないのか。どんでもない」って言われたこともあります。だから、「朝礼ぐらいやらなければならないんだろうな」とずっと思ってはきましたが、ぼくがサボってやらないんじゃなくて、やる必要がないからやってないんです。毎日いちいち確認しなくても、みんなわかってるんです。そして、一緒に昼ご飯を食べながら、お互いに「ちょっとあそこどうなってる?」といった話をしています。

どうやって仕事を分担しているんですか。

横田:うちは作業ごとに分担するようにしています。一時期、エリアで分けたこともありますが、同じ仕事をたくさんやったほうが、仕事が上手くなるから効率がいいと思うようになりました。夏の作業で言えば、除草剤をまくなど畦畔の管理をする人、田んぼの中に入って草を取る人、追肥をする人などがいて、それぞれの作業をずっとやっていきます。

農家にとって大きな栄誉の天皇杯を受賞した