国産米とカルローズの比較検査のようす(日本炊飯協会提供)

 まず、機械を使った検査の結果を見てみよう。コメを炊いてから圧縮試験機でつぶすと、「硬さ」と「こし」はササニシキのほうが高く、「粘り」と「付着」はカルローズが高かった。すしはシャリが口のなかでほぐれる感じが重要なので、ササニシキに有利な結果と言えるかもしれない。

 では、人が食べる官能検査はどうか。実施は7月14日。シャリ玉だけで食べるのと、マグロの赤身をネタとして載せたシャリ玉の2パターンで比較した。審査員は、炊飯メーカーの品質管理や商品開発の担当者を中心に、すし職人と同レベルの味覚を持つメンバー16人だ。

 評価項目は、「硬さ」「粘り」「粒感」「シャリバナレ(ほぐれ感)」「酢のなじみ」「総合」の6つ。いずれも、「かなり適している」から「普通」をはさみ、「かなり適していない」まで7段階に分け、評価をプラスマイナス3で数値化した。

 ちなみに、日本のコメは短粒種、カルローズは中粒種に分類されている。たしかに、炊く前の精米の状態だと見た目にわずかに差はあるが、炊いたあとはわからなくなるという。白米のままだとわずかにある香りの差も、酢飯にすると区別がつかなくなる。この点は、外食や中食で提供するときに重い意味を持つ。

シャリ玉とネタを載せた状態の2つを比較した(日本炊飯協会提供)

ササニシキとはえぬきの結果は…

 結果に移ろう。シャリ玉同士の比較では、「総合」「硬さ」「粒感」「シャリバナレ」の4項目でササニシキに軍配が上がった。「粘り」と「酢のなじみ」は有意差なし。ネタを載せると、「酢のなじみ」だけ有意差がなく、残りの5項目はササニシキが上回った。

 さすが天下のササニシキと言いたいところだが、この検査にはまだ先がある。たしかにササニシキはすしに適したコメとして有名だが、イメージと違い、実際にはあまりすし店で使われてはいない。そこで日本炊飯協会は、業務用のコメとして一般的な山形県産のはえぬきも、カルローズと比べてみた。

 結果はシャリ玉の場合、はえぬきがはっきり優位に立ったのは「粘り」だけ。残りの5項目は数値ははえぬきのほうが良かったが、有意差はなし。ネタを載せた状態でも同様で、すべての項目ではえぬきの数値が良かったが、有意差はなかった。しかも、両者の数値の差はネタを載せると縮まった。