今回、日本炊飯協会はこの難題に挑戦した。中食や外食に炊いたご飯を提供する企業の集まりである日本炊飯協会にとって、内外のコメの味をいかに客観的に評価するかは切実な問題だ。利幅の薄い中・外食業界にとって、「値ごろ感」は重要な要素だからだ。値ごろ感は品質と価格のバランスで決まる。そして、年10万トンと枠は小さいが、海外からコメを輸入することはできる。

カルローズvs国産米、再び

 検査は1月17日に実施した。炊いたご飯を食べ比べ、味を評価した官能検査員は16人。炊飯メーカーの社員など、いかにご飯をおいしく炊くかを仕事にしている専門のメンバーだ。周囲の検査員の判断に影響されないようにするため、机にはパーテーションを立てた。

日本炊飯協会が実施したコメの食味検査の様子(日本炊飯協会提供)

 比較に使ったカルローズは、USAライス連合会を通し、サンプルとして直近の2016年産を取り寄せた。外国米の需要が十分にはないなかで、一般に輸入されているカルローズは、必ずしも上質のものではない可能性があるからだ。それと比べたのでは、米国に住む日本人の「こっちのコメも結構おいしい」という感覚とズレが出る恐れがある。

 比較対象の国産米は4種類。山形つや姫、茨城コシヒカリ、北海道きらら397、栃木あさひの夢だ。前2者は業界でA銘柄と呼ばれているもので、家庭の食卓で食べることが多い品種だ。これに対し、あとの2者はB銘柄と呼ばれ、中食や外食など業務用で使われることが多い。そして、値段は一般的にA銘柄のほうが高い。

 結果は、つや姫とあさひの夢はカルローズよりも総合評価が高く、評価数値には有意差があった。一方、きらら397と茨城コシヒカリの数値はカルローズより高かったものの、有意差はなく、ほぼ同程度という結果になった。

 検査ではコメの外観や香りなど、細かい品質も比較した。例えば、粘りを比べると、カルローズより茨城コシヒカリのほうが粘りが強いという結果が出た。ただ、総合評価と違い、個別の項目は必ずしも品質の優劣を示すわけではない。例えば、家庭で食べるコメは粘りの強いものが好まれる傾向があるが、レストランではあまりに粘りが強いコメは敬遠される。丼物の汁が通りにくかったり、コメが食器にひっついて洗いにくかったりするからだ。

検査方法は日本穀物検定協会の基準に準拠した(日本炊飯協会提供)