隣席と会話しやすいビジネスクラス

 ハワイ路線と言えば、冒頭で述べたように日本人にとって、最初の海外旅行先となるケースが多い。

 海外への初フライトは誰にとっても印象に残るものだろう。そういう意味でも飛行機の快適性は重要な評価ポイントになる。特に初めての利用者に対して、「もう一度、海外旅行に出掛けたい」と思わせられるかどうかが、将来の顧客を獲得する重要な要素となるはずだ。

 一方で、ハワイ路線はビジネスパーソンにとっては、日ごろの出張で貯まったマイルを家族旅行に活用する「マイル償還路線」という性格も併せ持つ。ところが、これまで日系2社は、客単価の低いハワイ路線に旧式化した機材を入れるケースが多かった。そのため普段乗り慣れた欧米路線のビジネスクラスと比べて、ハワイ路線のシートの古さにがっかりしたという声も寄せられていた。

 そこでJALは、ビジネスクラスにフルフラットシートを採用した機材「スカイスイート767」(ボーイング767-300ER型機)の導入を、2015年3月から成田-ホノルル線の一部で進めている。

 12月15日からは、夫婦や親子、恋人同士といったレジャー客を意識し、隣席と会話しやすい新シートを導入したボーイング777-200ER型機の新仕様機「スカイスイート777」を、羽田~ホノルル線に投入する(詳細は「最新型のJALビジネスに乗ってきた」を参照)。

JALがホノルル線に投入するビジネスクラス。座席はV字型に、斜めに配置されている
JALがホノルル線に投入するビジネスクラス。座席はV字型に、斜めに配置されている
窓際のシートの様子。個のスペースもしっかりと保たれ、スペースにゆとりがある
窓際のシートの様子。個のスペースもしっかりと保たれ、スペースにゆとりがある
当然、シートはフルフラットになる
当然、シートはフルフラットになる
機内食が並んでも、テーブルには十分なゆとりがある
機内食が並んでも、テーブルには十分なゆとりがある

 このビジネスクラスの新シートは、国内の航空会社で初となる、フルフラットシートをV字型に斜めに配置する「ヘリンボーン配列」を採用。横1列4席の1席―2席―1席配列とし、全席が通路にアクセスできる。これならば、欧米路線と比べても引けを取らない上に、新婚旅行などでは個室感のあるシートよりも、空の旅を楽しめるだろう。

 JALは羽田便だけではなく、年明け1月9日から関空便にも投入し、2月25日からは中部(セントレア)便、4月中旬以降には成田便の一部に導入。日本とホノルルを結ぶ全路線が、フルフラットシートを導入した機材に置き変わる。

 さらに、年末年始の12月28日から1月8日には、欧米路線に就航しているファーストクラスを備えたボーイング777-300ER型機に大型化する。繁忙期にファーストクラスを設けることで、富裕層や芸能人の利用が見込まれる。

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