10月最後の日曜日、航空会社は翌年3月までの冬ダイヤが始まった。今年は30日が初日だ。前回、「成田空港に新滑走路は必要なのか」では、冬ダイヤの目玉となる羽田空港への米国路線の本格就航を取り上げた。従来は成田発着であったニューヨーク線やシカゴ線が、羽田の昼間時間帯に移った。

 ニューヨーク線を新設する全日本空輸(ANA)の場合、羽田を昼10時20分に出発して、ニューヨークには同日の朝9時に到着する。帰国便は夕方4時55分に出発し、羽田には翌日夜9時10分に着く。目的地には朝到着し、羽田着は電車などの公共交通機関で帰宅できる時間帯だ。

 機材は長距離国際線用のボーイング777-300ER型機。ANAが現在運航する国際線機材では最大で、ファーストとビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの4クラス構成で212席だ。一方、シカゴ線は同じ777-300ERだが、エコノミーがやや多い4クラス250席仕様の機材を投入する。

 ビジネス用途で利用する人にとって、都心に近い羽田が便利だと感じる人は多い。一方、観光需要であれば、何かと都心から遠いと言われる成田も、距離の影響はビジネス利用よりも限定的になる。こうした中、同じ米国路線でも日本人に人気の高いハワイ路線が、急激に使いやすく変わっていく。

日本からホノルルに向かう航空便の使い勝手が大きく変わった。写真はホノルル空港の様子(撮影:吉川 忠行、ほかも同じ)

 今回の冬ダイヤで、米国路線の就航が認められる羽田の昼間帯で動きがあるのは、ニューヨークのようなビジネス需要がある路線だけではない。観光路線であるホノルル線を深夜便で現在運航するANA、日本航空(JAL)、ハワイアン航空は、すべて昼間帯に移る。その上で、ハワイアン航空が今年12月からハワイ島のコナ国際空港へ乗り入れる便を深夜に週3往復で新設し、残る週4往復分はホノルル線の深夜便を運航する。

 初の海外旅行先がハワイという日本人は多い。旅の初心者からリピーターまで、また子供からシニアまで、多様な旅行者を受け入れられる懐の深さが、日本人を魅了してやまないハワイの強みとも言える。

 それだけに、今回の羽田の時間帯変更はビジネス渡航だけではなく、海外旅行を楽しむ上でも、従来とは違った旅のスケジュールを組めるようになりそうだ。そして、成田の発着便にも変化が起き始めている。

 羽田と成田を発着するハワイ路線は、どう変化していくのか。