LCCとの競争激化で機内食を強化

 ANAとJAL両社とも、エコノミークラスの機内食を強化する理由の一つは、LCCとの競争激化だ。従来からの台湾や香港、中国、韓国といった近距離路線だけではなく、エアアジアXが6月に開設した関西-ホノルル線のように、中距離路線でも徐々にLCCが存在感を高めている。

JALの国際線機内食メニューを発表する植木義晴社長と気鋭の料理人たち

 実際、JALは2018年3月でソウルの仁川空港から撤退し、韓国路線はソウル・金浦空港と釜山空港のみに絞る。国内線と大差ない飛行時間の路線は、LCCが低価格攻勢を仕掛けているからだ。

 韓国路線について植木社長は、「LCCの参入により、4月からの今年度4カ月間を比較すると、供給が26%伸びている。需給バランスが取れなくなってきて、LCCが大量に参入して価格競争になっている。ロードファクター(座席利用率)が80%以上であっても、収支としては厳しい」と話す。

 「日本との間はLCCとの競争が一層激しくなっているが、サービス品質を向上させ、フルサービスキャリアとして差別化を図っていく」(植木社長)と、FSCとLCCの競争激化という点で、韓国路線は顕著に影響が現れている。

 大手2社によるエコノミークラスの機内食対決は、韓国のような短距離ではなく中長距離路線で提供するものがメイン。しかし、利用者にとっては航空会社のイメージやサービスの質を判断する一つになりうるもので、手の抜けないところである。FSCとLCCとのバトルの激しさも表わしているとも言えそうだ。