ANAはSNSで「機内食総選挙」を実施

 Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)といったSNSを活用するANAは、国際線エコノミークラス機内食の新メニューを利用者が投票して選ぶ「機内食総選挙」を実施。新メニューは、和食と洋食4つずつの候補メニューから選ばれた。

 機内食総選挙は、2013年に同社のFacebookページでスタートした企画で、今年で5回目を迎えた。食べたいメニューを利用者自身に選んでもらうことで、同社の機内食に親しみを持ってもらい、顧客満足度も高めていく狙いがある。

 海外も合わせた今回の総投票数は、2万1012票にのぼる。全8メニューで最多得票となったのは、洋食の「ビーフシチューとオムライス」で、4084票だった。選ばれた4メニューは、12月から登場する。

ANAの「機内食総選挙」で洋食1位となり、12月から登場する「ビーフシチューとオムライス」

 洋食2位は「赤ワインで煮込んだハッシュドビーフ」で、2859票を獲得。一方の和食は、「牛すきやき丼」が3518票で1位、2位は「とろとろ玉子の鰻玉丼」で3272票だった。

 7月29日には、ANAの機内食を手掛けるANAケータリングサービス(ANAC)の川崎工場で試食会が開かれ、抽選で選ばれた関東近郊の37人が新メニューを味わった。

 試食会は2016年に続いて2回目で、短時間の工場見学も実施。機内に搭載する酒類や食料品を保管する保税倉庫をはじめ、厳しい衛生管理が行われている施設内を見学してもらい、機内食作りに対する理解を深めてもらう狙いがある。

機内に搭載する酒類や食料品を補完する保税倉庫を見学する参加者

 前回に続き、参加者に好評だったのが、工場から機内へ機内食を運ぶ「フードローダー車(FD車)」の見学コーナー。1台約3000万円の特殊車両で、総2階建てのエアバスA380型機に対応したものは、5000万円するという。参加者を乗せたFD車の荷室にある扉を係員が開けると、地上からの高さに驚きの声が上がった。

 今回決勝に進出した和洋合わせて8品のメニューは、歴代人気メニューと新作を用意。和洋とも、歴代と新作を2品ずつ用意し、人気を競った。

 最多得票のビーフシチューは新作。ANACで洋食を担当する伊藤克敏シェフは、「先輩たちが作り出したメニューが並ぶ中で、ぜひ勝ち取ろうと気合いを入れて作りました」と試食会で新作への思いを話していたが、見事に1位を勝ち取った。

 また、ANAは10月29日に始まる冬ダイヤから、国内線の上位席「プレミアムクラス」の食事もリニューアル。普通席にプラス9000円で乗れるプレミアムクラスでは、これまでは紙製の重箱で提供していたが、リニューアル後は食器で提供する。

 競合のJALは、普通席プラス8000円で乗れる「ファーストクラス」で、食事は食器で提供してきていた。JALより1000円高いANAの器が紙製という逆転現象が続いていたが、今回の見直しで同等になると言えるだろう。

 また、昼食メニューを提供する時間も見直す。これまでの午前11時から午後1時発を、午前10時30分発から午後1時29分発までと前後30分ずつ拡大する。ANAは9月12日に新千歳空港の国内線ラウンジをリニューアルオープンする。建築家の隈研吾氏がデザインを監修した新機軸のラウンジ第1弾で、機内食もこうしたリニューアルと連動して刷新する。