国内線後継機は小型化

 日本の大手2社が導入した777は、標準型の777-200、航続距離を延長した777-200ER(ERはExtended Rangeの略)、全長が10.2m長い長胴型の777-300、この航続距離延長型777-300ERの4タイプがある。2社とも777-200と-300を国内線に、777-200ERと-300ERを国際線に投入している。このうち、777-300と-300ERがジャンボの後継となり、それぞれ国内幹線と長距離国際線で活躍している。

 今回初号機が退役したANAは57機、JALも40機の777を運航している。しかし、国内線の需要が先細りする中、国内線用777の後継となる機体は、ダウンサイジングが進んでいく。

 ANAは、後継の軸を世界最多となる83機を発注した787としている。787には標準型の787-8、長胴型の787-9、超長胴型の787-10の3タイプがあるが、主に787-9が777-200の後を継いでいく。そして、羽田-沖縄線や札幌線のような国内線で最大の座席数が必要となる路線には、787シリーズ最大の787-10を投入する。ANAは787-10を3機発注しており、全機が国内線仕様だ。

 8月に退役した初号機をはじめとするANAの777-200は、座席数が405席で、787-9は395席と10席減る。しかし、ANAの2015年度の国内線搭乗率は平均64.1%程度で、大きな変動要因とはならない。

 また、ANAは主に長距離国際線に投入している777-300ERの後継として、777の最新型となる777-9Xを2021年度から2027年度にかけて20機導入予定。競争が激しいビジネスクラスには、新シートを投入する計画だ。

 JALは国内線に787を投入しておらず、777の後継は国際線とともにエアバスの最新鋭機A350 XWBがその座につく。2019年から標準型のA350-900と長胴型のA350-1000を最大56機導入し、最初の導入は国内線になる見通しだ。

 大手2社の777の後継機が小型化するなか、2017年から製造が始まる次世代機777Xは、大型化の道を歩んでいる。777Xのシリーズでは、777-200のサイズはなくなり、現行機777-300ERをやや小型化した777-8X(350から375席クラス)と、大型化した777-9X(400から425席クラス)の2機種で構成する。

 「中東のニーズに応じて大型化している」。大手航空会社の幹部は777Xについてこう評する。一方で、「中東以外で現行機ほど売れるのだろうか」といぶかしむ声も多い。

 実際、777-300ERの受注は800機と、1439機受注した777シリーズでは最多。しかし、777Xは現時点で306機と、2013年11月のドバイ航空ショーでローンチした際に受注した259機(仮契約含む)からあまり伸びていない。

 近年は航空各社の戦略が変化し、大型機に偏重するよりも、様々な大きさの機材を組み合わせて運航を多頻度化することに力を注いでいるのも、777Xが以前ほどの受注につながっていない要因のひとつではある。加えて、大型機を最も貪欲に購入している中東航空会社のニーズに強く反応していることも、他国の関心が薄れるきっかけになっているようだ。