機内で六甲おろしが流れるタイガースジェット

 成長戦略を進めていく上で、スカイマークも地域との結びつきを進めている。その一つが、今年で開港10周年を迎えた神戸空港での取り組みだ。

4月27日から羽田~神戸を往復し始めた

 スカイマーク第2の拠点である神戸からは、羽田と札幌、茨城、長崎、鹿児島、那覇の6都市へ就航。2月から「神戸 旅の港街 プロジェクト」と題し、地元との企画を始めている。同社は現在、大手が乗り入れる伊丹空港や関西空港には乗り入れておらず、関西圏の就航地は神戸のみ。就航地での認知度向上は、まずは第2のおひざ元とも言える神戸から展開していく。

 こうした関西圏での取り組みの一つが、今回の「タイガースジェット」だ。

 2機のボーイング737-800型機が対象で、機体前方の左ドア付近と後方の左右ドアには、タイガースの虎ロゴをデカールで描いた。オリジナルのうちわを機内で配るほか、タイガースのロゴをデザインしたヘッドレストカバーを用意するなど、タイガース一色に機内を演出。客室乗務員も、背番号「737」のユニフォームを着用する。

 機内で流す六甲おろしは、インストルメンタル・バージョン(歌なし版)を流す。初便は羽田~神戸線に投入したが、全路線で便を固定せずに飛ばすため、アンチ・タイガースの乗客が乗る可能性も高い。

 スカイマークは2005年から2010年まで、オリックス・バファローズが本拠地とする神戸総合運動公園野球場のネーミングライツを取得。「スカイマークスタジアム」と名付けていた。

 なぜオリックスと組まなかったのかという疑問を抱くが、スカイマークの佐山会長はかつて、阪急阪神の経営統合に携わったことがある。

 「スカイマークがどのような会社で、どのように運航しているかが認識されていない」と、認知度向上を目指す佐山会長が「うちにしか出来ないもの」としてぶち上げたのが、タイガースジェットの就航なのだ。

 スカイマークとしては、タイガースカラーを打ち出しつつも、六甲おろしを歌なしにするなど、過度にアンチタイガースファンを刺激しないように工夫したという。

 好みの分かれる特別塗装機だが、全国に熱狂的なファンが多くいるタイガースとコラボした機体を飛ばすことで、就航地の人たちに路線をアピールできるだろう。