益城町にある熊本空港

 熊本が最初の激震に見舞われた翌15日朝の時点で、鹿児島空港を拠点とするJALグループの日本エアコミューター(JAC)が、福岡~鹿児島線の臨時便、2往復4便の運航を決定。午前と午後に1往復ずつ飛んだ。回送中の車両が脱線したことで、九州新幹線の運行再開の目途が立たない中、利用増加が予想される九州南北を結ぶ足が増強された。

 JALとANAは15日以降、福岡~鹿児島線を中心に臨時便を運航している。同路線は通常、JALグループのJACが1日2往復運航しているのみだが、4月18日は11往復運航。ANAはこの路線の定期便を運航していないが、この日は3往復運航した。

 18日はこのほか、伊丹~鹿児島線でJALが7往復のうち1往復の機材を大型化。ANAは臨時便を2往復運航した。

 JALによると、東日本大震災の時と比べて、今回はノウハウがあって臨時便の運航を早く判断できたという。安全などの懸念材料があっても、まずは飛ばすことに向けて準備を進めた。東北の空港と比べて、九州は比較的滑走路が長く、熊本以外は被害が出なかったことも、臨時便を飛ばすうえでプラスの材料になった。

 しかし、空の便は航空会社の準備ができても、空港の発着枠に空きがなければ飛ばすことができない。特に福岡空港は、今年3月から発着回数を制限する「混雑空港」に国土交通省が指定したため、むやみに臨時便も飛ばせない。今回は国交省が航空会社側の運航計画を早期に了承したことで、地震発生の翌日から臨時便を運航できた。

 今回の熊本地震で、熊本空港以外の九州の空港は大きな被害を受けずに済んだ。しかしながら熊本空港は、家屋倒壊がひどい益城町の北部にある。また国内の空港は山あいに作られたところもあり、南阿蘇のような土砂崩れが今後の災害時に起きないとは限らない。

 民間機が離発着する国内空港は97。東日本大震災後に安全性などが再点検されたが、近隣空港がどう補い合えるかを、今回の事例も交えて再確認すべきだろう。