では、チラシの効果を最大にするにはどうすればいいのでしょうか。私が心掛けているのは、消費者目線で一番のメリットは何かを考え、それを大きく分かりやすく伝える点です。チラシやパンフレットでお客さんに訴求しようとすると、あれも、これもと、多くの内容を盛り込みたくなります。ところが、お客さんからすると、かえって何が特徴なのか見えにくくなります。

 もちろん、既に特定の商品に興味を持っているお客さんに対して、より詳しい情報を伝えるには内容が充実しているほうが適しています。メーカーのパンフレットなどがこれに該当します。

 しかし、初めて目に触れる人にとっては、つらい面があります。過不足なく情報を伝えようとするあまり、パッと見ても特徴が分かりにくい。しかも、小さい文字で専門用語が数多く含まれていることがあり、とりわけ高齢者には理解しにくいのです。発想を逆転させる必要があります。

訴求したい特徴を絞り込んでアピール

売れ行きが伸びたヤマグチのチラシの例

 写真のチラシを見てください。これは2013年に、ブルーレイディスクレコーダーの新製品「スマートディーガ」を発売したときに作ったチラシです。14万3300円(税込)とそれなりの値段の商品ですが、発売から半年で累計28台売りました。

 ほかのパナソニック系列の電器店の場合、このレコーダーの販売実績は半年で1、2台くらいが標準でした。それを考えると、かなり売れたほうだと思います。

 ポイントは、内蔵されているハードディスク(HDD)の容量が多く、大量の番組を録画できる点。しかし、HDDの話を細かくしはじめると、高齢のお客さんは分からない可能性があります。そこで、地上波の在京キー放送局全部などを録画している点だけに絞って、チラシで大きくアピールしました。