粗利益額が過去最高の1038万5000円――。
これは、今年の「冷蔵庫キャンペーン」の実績です。冷蔵庫キャンペーンは、毎年1、2月の寒い時期をあえて選んで重点的に冷蔵庫を売るヤマグチの恒例イベント(詳しくは連載第7回)。台数は2カ月合計で180でした。
昨年は振るいませんでした。粗利額で800万円、台数で150くらいには届いてほしかった。しかし、結果は750万9000円と119台にとどまったのです。それに比べれば大きな伸びです。

なぜ1年でこれだけ回復したのか。理由は準備を早め、潜在顧客の開拓を徹底したからです。冷蔵庫キャンペーンはもう30年以上実施しています。それで習い性になったのか、ここ数年は準備不足になりがちな面がありました。1カ月前の年末に、慌しくお客さんの購買履歴を「顧客台帳」で分析して、ダイレクトメール(DM)を送るといった具合だったのです。
2カ月前倒したキャンペーンの準備
そこで、今回は3カ月前から準備することにしました。ヤマグチでは顧客台帳に、誰がいつ、どの家電を買ったのか詳細に記載しています(詳しくは第3回)。ヤマグチで売った家電だけではありません。ほかの店で購入した家電の種類や時期、製造元も極力情報を集めています。訪問営業担当者が、お客さんとの会話の中からさり気なく聞き出しているのです。
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