もちろん、青果物を買った人が新規に大型の家電を次々に買ってくれるほど、商売は簡単ではありません。それでも、電池や電球といった小さなものをついで買いしてくれるだけで最初はいいと考えています。まず気軽に来やすい店という印象を持ってもらい、店に足を運ぶ癖をつけてくれればいいのです。

店に足を運ぶ癖をつける

 ヤマグチは移転オープンして2年がたちました。しかし、近くに住んでいる人でも、「何となく馴染みがないから」という理由で、一度も店に入ったことがない人がたくさんいます。そうした人の中で1人でも、「野菜が随分安いな」と思って入ってくれるようになれば、十分と考えています。一度でも入ってくれて、店員の対応がよければ、心理的な「敷居の高さ」が取れて繰り返し来店してもらいやすくなりますから。

「まずは何であれ、お客さんには店に来てもらう癖をつけてもらうことが大切」と山口社長は語る(写真:菊池一郎)

 実際、新規客数を見ると、最近徐々に増加傾向にあります。中には40代など、移転前にはほとんどいなかった新しい客層の人も見られます。こうした人たちのニーズをもっとつかんでいく必要があるので、また知恵を絞るつもりです。

 過去の自分自身さえ疑ってみると、新しい改善点が見えてくる。これからもこの視点を忘れず、売り場をチェックし続けます。

(構成:久保俊介、編集:日経トップリーダー

AIが“同僚”となるであろう
2020年の新しい働き方を見通す1冊

AIが本格的に活用される時代、社会はどう変わり、企業はどうように変化していくのか。そのとき、人間に求められる能力とは――。 本書では、ビジネスの現場で採用事例とグローバルの最先端で活躍するAIの専門家による解説を通して、AIをうまく活用し、人間が能力を存分に発揮できる未来の新しい働き方を示します。


●いまなぜAIなのか?人類はどう向き合うべきか
●「AIが同僚」の時代に向けた働き方のロードマップ
●AIによって代替可能性が高い仕事とは?600職について試算・分析
●職場での実用化の今と未来 30社の最新導入事例を職種別に解説
●遺伝子分析、ソムリエ、CMクリエイター・・・AIの進化と専門技術  ほか