もちろん、青果物を買った人が新規に大型の家電を次々に買ってくれるほど、商売は簡単ではありません。それでも、電池や電球といった小さなものをついで買いしてくれるだけで最初はいいと考えています。まず気軽に来やすい店という印象を持ってもらい、店に足を運ぶ癖をつけてくれればいいのです。
店に足を運ぶ癖をつける
ヤマグチは移転オープンして2年がたちました。しかし、近くに住んでいる人でも、「何となく馴染みがないから」という理由で、一度も店に入ったことがない人がたくさんいます。そうした人の中で1人でも、「野菜が随分安いな」と思って入ってくれるようになれば、十分と考えています。一度でも入ってくれて、店員の対応がよければ、心理的な「敷居の高さ」が取れて繰り返し来店してもらいやすくなりますから。

実際、新規客数を見ると、最近徐々に増加傾向にあります。中には40代など、移転前にはほとんどいなかった新しい客層の人も見られます。こうした人たちのニーズをもっとつかんでいく必要があるので、また知恵を絞るつもりです。
過去の自分自身さえ疑ってみると、新しい改善点が見えてくる。これからもこの視点を忘れず、売り場をチェックし続けます。
(構成:久保俊介、編集:日経トップリーダー)

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