最終的に、冷蔵庫キャンペーンの実績は139台、粗利益額は昨年対比で26%減に終わり、かなり厳しい結果となりました。しかし、1、2月のヤマグチ全体の粗利額は昨年より10%減に押しとどめることができました。10%減でも相当痛いですが、何も手を打たなければもっと厳しい結果だったことは間違いありません。

 冷蔵庫キャンペーンは2月末で終了しましたが、実はもう一つ奥の手を打ちました。3月末から再度DMを送って、お客さんに訴求しているのです。

売れていないことをお客さんに伝えてしまう

 具体的な文面は次のような感じです。「今年の冷蔵庫キャンペーンの販売台数は139台で、在庫が115台残ってしまいました。この在庫を何とか処分したいと考えています。ご協力いただけませんでしょうか」

 もちろん、この場合でも粗利益率約40%を割る価格では売りません。それでも、下手に小細工せず、正直に窮状を訴えると、お得意さんの中には「いつもお世話になっているヤマグチさんがピンチだったら、助けてあげよう」と考え、買い替えてくれる人が少なからずいるのです。

「冷蔵庫キャンペーンが不発に終わった後も、工夫次第で在庫を売る方法はある」と語る山口社長(写真:菊池一郎)

 このようにモノやサービスの売れ行きが想定より下回っても、原因を外部環境のせいにせず、自社、もっと言えば、経営者の自分に責任があると捉える。その上で、状況を少しでも改善するために今できることは何かを考え、一つひとつ手を打っていく。そうすれば、ピンチはしっかり乗り越えることができるのです。

(構成:久保俊介、編集:日経トップリーダー

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