東京の郊外、町田市で“稼ぐ町の電器店”として知られる「でんかのヤマグチ」。山口勉社長は、店頭などで日々顧客と接しながら、消費傾向の変化をつかんで商品の売り方を変えている。米国のドナルド・トランプ大統領の就任に伴って、日本の消費者にも変化が生まれたのではないかと推察する山口社長。その真意とは何か。また、その変化があるとすれば、どう売り方を変えるのかを今回は解説する。

 米国のドナルド・トランプ大統領が日本の消費を刺激する━━。

 こう言うと、驚く人がいるかもしれません。あくまで私が店頭で毎日お客さんと接している中で、「ひょっとしたら」と推察している範囲の話で、政治やマクロ経済の緻密な分析に基づいた結論ではありません。

ヤマグチでは「トランプ政権の誕生はプラスの影響が出ている」と推察している(写真:菊池一郎)

 どういうことなのかを、分かりやすく説明します。トランプ大統領が誕生してから、もう少し正確に言うと昨年11月の大統領選挙で勝利した後から、テレビでは、放送しない日がないと言っていいほど頻繁に、トランプ氏が演説したり、人前で発言したりする姿を紹介しています。

トランプ大統領の言い方にお茶の間が「影響」される

 もちろん、トランプ大統領の考え方や政策には賛否両論があるでしょう。私が注目したのは、話の中身ではなく、話の仕方です。とにかく歯切れよく、断定調です。この様子をニュースなどで、日本のお年寄りが毎日お茶の間で繰り返し見ているとどうなるでしょうか。

 私は、少なからず見ている側の言動にも影響を与えると感じるのです。「大きな物事を大胆にすっぱり決断している。自分もそうしてみたほうがいいのではないか」。意識するか無意識かは別にして、そうした思いがどこかに生まれているような気がするのです。