もちろん、宮林店長をはじめ、店のスタッフの基本となる営業拠点は、あくまで店舗です。ですから、週末や祝日にイベントなどでお客さんが多いときには店舗営業に集中します。その際にも顧客台帳を駆使しています。

 再び宮林店長の例を紹介しましょう。今年1月3日、年始の挨拶に来店した常連客を見つけると、宮林店長はレジ周辺にあるパソコンで顧客台帳を手早くチェックしました。すると、テレビと録画用のDVDレコーダーが、それぞれ前回の購入から6年以上たっていることに気が付いたのです。

 そこで、「テレビとDVDレコーダーの調子は最近いかがですか」とさり気なく話を振りました。すると、「実は今持っているDVDレコーダーのハードディスクの容量が少なくて、見たい番組を十分録画できないんだよね」との答えが返ってきたのです。

年始の挨拶だけのはずが家電30万円分を購入

 そこからとんとん拍子で話が進み、このお客さんは結局、最新のテレビとDVDレコーダーを計約30万円で購入。値引きではなく、顧客の困り事をうまく引き出したことで、粗利益率は39.8%以上を確保できました。

「立地が悪くても、工夫次第で稼げる店はつくれる」と話す山口社長
「立地が悪くても、工夫次第で稼げる店はつくれる」と話す山口社長

 店の移転オープンに伴い、社員が顧客台帳を使いやすいように、旧店では分散していた業務用パソコンをレジ周辺に集約した話を以前しました。実際、店舗のスタッフは手早くレジ周りで顧客台帳をチェックできるようになったので、今まで以上に機動力が出ていると感じています。

 店の立地が悪くても、店員の売り方次第で稼ぐことはできます。知恵を絞り続ける努力が大切ではないでしょうか。

(聞き手・構成:久保俊介)

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