2015年11月、移転に伴う新店がグランドオープンしてから、2カ月弱が経過したヤマグチ。移転後初の年末商戦は新店効果もあってスムーズな滑り出しとなった。しかし、業績が良くても山口勉社長は浮かれることなく、手を抜かない。顧客の声を聞いたり、来店客の様子を観察したりして、不便を感じている部分を見つけては改善を重ねている。今回はその内容を解説する。

 粗利益率は39.8%を維持。粗利額は前年同期比で3%アップ。

 これは移転に伴う新店がオープンしてから、初めて迎えた年末商戦(2015年12月の1カ月間)のヤマグチの業績です。

 

 前回説明した通り、ヤマグチは移転オープンに伴う業績の凸凹を防ぐ狙いから、一部の商品を2割引で販売する以外、大々的な販売促進キャンペーンなどは展開していません。新店がグランドオープンしたのが昨年11月23日ですから、翌12月の年末商戦は新店が通常営業に入る初めての月でした。つまり、真水の(純粋な)店の底力が試されたわけです。

 

 11月と同様、12月に入っても新店2階のショールームの効果によって、高額の温水便座付きトイレ「アラウーノ」の動きがよく、11台売れるなどけん引役となってくれました。

 

 業績の凸凹をあまりつくりたくないとはいえ、新店の立ち上がりが良くないと社員の士気が低下しかねないので、正直なところ、心配していました。結果がプラスに出てほっとしています。

新店オープン後、初の年末商戦はプラスの結果に終わった。写真は10月末のもの(写真:菊池一郎)

 とはいえ、「勝って兜の緒を締めよ」ということわざがある通り、先行きは決して楽観していません。新店の立ち上がりが順調だったことにうつつを抜かしていると、私や社員の中に驕りが生まれ、お客さんに不遜な態度を取るようになる恐れがあります。そうなると、お客さんは離れていきます。驕りを防ぐためにも、改善点はないか常にチェックし続け、必要な部分は変えていかなければなりません。