全3149文字
ふるさと納税の「返礼品」は2019年にどう変わる?(写真:PIXTA)

総務省が7自治体を“やり玉”に

 今年もふるさと納税の締め切りが迫っている。今年の所得税や来年の住民税の控除に間に合わせるには、12月31日までに当該自治体への「入金」が完了しなければならない。ふるさとチョイスなど専用サイトからならば12月31日まで可能なところが多いが、金融機関から振り込む場合には営業日が12月28日までなので注意が必要だ。1分でも遅れれば来年以降の控除ということになってしまう。

 総務省が発表している「ふるさと納税に関する現況調査」によると、2017年度にふるさと納税の仕組みを使った寄付金の総額は3653億円。前年度の2844億円から3割増え、制度ができた2008年以降最多となった。2013年度は145億円にすぎなかったものが、確定申告がいらない「ワンストップ制度」が始まったことや、地域が創意工夫を凝らした「返礼品」を用意したことで、一気に寄付額が増えた。

 そんな人気沸騰中のふるさと納税に、総務省が横やりを入れているのはご承知の通り。2017年4月と2018年4月に大臣通達を出して、返礼品について「換金性の高いものの禁止」や「金券の禁止」、「地場産品に限ること」、「返礼品の調達金額を寄付額の3割以下に抑えること」などを求めた。2018年9月に、野田聖子総務相(当時)が、制度の見直しを表明。総務省の自粛要請に従わない自治体については、控除の対象から外すとした。

 自民党税調などもこれを了承、2019年6月1日以降、従わない自治体をふるさと納税制度の対象から外し、その自治体に寄付しても税金から控除できなくなる。強権で自治体をねじ伏せる結果になるわけだ。

 総務省は9月時点で、「返礼品調達額が寄付額の3割以下」という基準に“違反”している自治体が246、「返礼品は地場産品に限る」という基準に“違反”していた自治体が190あると公表していた。こうした自治体は、「対象から外す」と脅されたことで、返礼品の見直しを行い、11月1日時点で前者が25、後者が73に減った。お上のご意向には逆らえない、というわけだ。

 両方の基準を守っていない自治体として7自治体がやり玉に挙げられた。2017年度の寄付額実績で135億円を集めた大阪府泉佐野市や、新潟県三条市、宮城県多賀城市、和歌山県高野町、福岡県福智町、福岡県上毛町、沖縄県多良間村である。泉佐野市や三条市は、総務省の一方的な指弾に反発。当初は制度が見直されても従来通りの返礼品を続ける姿勢を見せていたが、総務省が本気で対象外とする意向を示しているため、2019年6月までに、しぶしぶながらも見直しを行うのではないかと見られている。