構造改革を進めるうえでカギを握る会議

 国の規制の具体的な見直しを議論する政府の「規制改革推進会議」が本格的に動き始めた。安倍官邸に設置された会議体は「経済財政諮問会議」「働き方改革実現会議」「未来投資会議」など乱立しているが、その中で最も“改革色”が強いのがこの会議。具体的な成果が見えないと批判されるアベノミクスの構造改革で、どれだけ実効性を上げられるかはこの会議にかかっていると言えそうだ。

 いくつもの会議体がある中で、その時々で重要な役割を担う会議がある。小泉純一郎内閣から第1次安倍晋三内閣にかけては、「改革の司令塔」としての役割を担ったのは経済財政諮問会議だった。首相が議長を務め、民間人議員も加わった会議体をフル活用することで、首相のリーダーシップを発揮する場となった。毎年6月に「骨太の方針」を示すことで、改革を進めた。

昨年9月の臨時国会で、構造改革を訴える安倍晋三首相。(写真:ロイター/アフロ)

経済財政諮問会議からは、大胆な改革案が出にくくなった

 経済財政諮問会議が主導する改革は霞が関の各省庁の権限を抑え込むことになることから、官僚組織からは敵視されてきた。徐々に包囲網が作られ、大胆な改革プランがなかなか出しにくくなった。

 第2次安倍内閣以降は、民間人議員の発言力が大きい「産業競争力会議」(議長・安倍首相)が設置され、改革の司令塔の役割を担ってきた。毎年6月に出される「成長戦略」を策定するのが主要な役割だが、そこに改革プランを盛り込むことで各省庁を動かした。

 6月には「成長戦略」と、経済財政諮問会議が出す「骨太の方針」、規制改革推進会議の前身である規制改革会議がまとめた「規制改革実施計画」の3つが同時に閣議決定されるパターンが定着していた。

 今年の夏はこうした官邸の会議が大きく模様替えされた。産業競争力会議は休止されて未来投資会議に衣替えされたほか、規制改革会議は規制改革推進会議として新装開店した。