「安倍一強」と言われる中で、臨時国会が10月24日にも召集される。野党はどう政権に対峙していくのか。5月に希望の党と民進党が統合して誕生した国民民主党は、求心力を得られずに低支持率に喘いでいる。どんな政策を打ち出し、国会論戦に挑むのか。経済政策を中心に玉木雄一郎・代表に聞いた。

(聞き手は磯山友幸)

自民党はダメだが、反対ばかりの野党もダメだ

玉木雄一郎(たまき・ゆういちろう)氏
1969年香川県生まれ。東京大学法学部卒業、1993年に大蔵省(現・財務省)に入る。1997年米ハーバード大学ケネディスクールに官費留学。2001年大阪国税局総務課長、2002年内閣府特命担当大臣秘書専門官などを務めた。2005年財務省主計局主査を最後に退官。同年の衆議院議員総選挙に民主党公認で立候補するも落選。2009年総選挙で初当選。以降当選4回。2016年民進党代表選挙に立候補するも蓮舫氏に敗れた。2017年希望の党共同代表。2018年国民民主党共同代表を経て、2018年9月代表選挙で代表に選出された。

国会が始まります。安倍晋三首相が自民党総裁3期目に入りましたが、野党の力が弱く、「安倍一強」の状況を許しています。

玉木雄一郎氏(以下、玉木):昨年の選挙以降、野党を取り巻く厳しい状況が続いていますが、1年経って、もうそろそろ、次に向けた新しい枠組み作りをしていかないといけないと思っています。もともと、(前身の)希望の党の共同代表をお引き受けした時から、非常に困難は多いと思っていたし、火中の栗を拾うつもりでやってきました。

しかし、なかなか国民民主党の支持も上がりません。

玉木:今の政治状況ではマズいでしょう。代表として全国を回っていても、2つの事をよく言われます。とにかく安倍さんを何とかしてくれ、と。これは一部自民党支持者からも言われます。もう1つ、野党はまとまって信頼できる大きな塊になってくれ、と。この2つはコインの裏表で同じ事を言われていると思います。

 そんな中でわが党はどういう役割を果たしていくのか。国民民主党ができた1つの意義は「自民党はダメだが、一方で反対ばかりの野党もダメだ」という声の中で、しっかりと政権と対峙しながらも、現実的な解決策を、特に未来を先取りした解決策を提示していく政党ができたこと。私はそれをアイデンティティとして、我が党の柱としてしっかり守っていきたいと思います。

なかなか難しいポジショニングですね。

玉木:対決もするし、解決もすると言うと、対決してないように見る人もいれば、逆に対決するところで見ると、本気で解決策を示していないように見る人もいる。右から左から攻撃されるポジションみたいになっています。ただ、今世界を見渡しても、左でも右でも極端に走りがちな政治の中で、わが党のチャレンジというのは意味があると思っています。このポジション、アイデンティティをしっかり守って、いい仲間と一緒に、良い政策提言、良い国会論戦を実現していきたいと思います。