インバウンド消費が都市部の百貨店の売り上げを下支えしているが、「爆買い」傾向が変調しているとの指摘も。(写真:アフロ)

 低迷が続いている百貨店の売上高に微妙な変化が見え始めた。日本百貨店協会が4月20日に発表した2017年3月の全国百貨店売上高は、対前年同月比0.9%減(店舗数調整後)と13カ月連続のマイナスになったものの、主要10都市の百貨店の売上高は0.2%増となり、13カ月ぶりにプラスに転じた。

 都市別にみると、大阪と札幌が3カ月連続プラス、名古屋が2カ月連続プラスとなっており、仙台もプラスに転じた。日本百貨店協会では「富裕層消費やインバウンドの回復が売り上げを下支えした」と分析。「高額消費やインバウンドの割合が小さい地方の百貨店は苦戦が続いている」とみている。インバウンド、つまり海外から日本を訪れる観光客の増加が続いており、いわゆる「爆買い」が復活し始めているとみているのだ。果たしてこれが、下落傾向が続いている日本の消費全体の復調につながっていくのか。

3月の訪日外客数は220万人

 日本政府観光局(JNTO)の推計によると3月の訪日外客数は220万6000人と前年同月比で9.8%増え、3月としては過去最高を記録した。昨年は3月末だったイースター休暇が今年は4月になったが、それでも欧米人観光客は昨年3月よりも増えた。アジアからのクルーズ船の寄港が増えたことや、航空路線の増加なども寄与している。

 百貨店で外国人が免税手続きをしたうえで購入した金額は、3月は196億6000万円で、前年同月比24.6%増えた。免税売上高は2016年4月から11月まで、前年同月割れが続いていたが、昨年12月以降4カ月連続でプラスとなっている。昨年8月のマイナス26.6%を底に、明らかに改善が続いているのだ。