外国人観光客が増加したことで、地方でも通訳などの需要が生まれている

在留外国人は1年間で約18万人増加

 日本国内に住む外国人の数が急増している。法務省が3月27日に発表した2017年末の在留外国人数(確定値)によると、256万1848人と、1年前に比べ7.5%増え過去最高になった。増加は5年連続で、2014年2.7%増→15年5.2%増→16年6.7%増→17年7.5%増と、年々増加率が高まっており、17年は1年間で約18万人増えた。

 特徴は地方での増加が目立ってきたこと。東京都は7.3%の増加だったが、伸びの大きかった都道府県順に見ると、熊本(16.5%増)、鹿児島(14.4%増)、宮崎(13.4%増)、島根(12.9%増)、富山(12.6%増)、北海道(12.3%増)、青森(12.1%増)などとなった。減少したのは長崎県だけで、他はいずれも大きく増えた。

 背景には地方で顕在化し始めた人口減少によって、圧倒的な人手不足に陥っていることがあるとみられる。つまり、労働力として外国人が求められているのだ。3月31日に厚生労働省が発表した2月の「有効求人倍率(季節調整値)」によると、全国合計は1.58倍だったが、都道府県別にみると、最も高かったのが富山の2.17倍で、島根(1.79倍)、熊本(1.74倍)、宮崎(1.65倍)など、人手不足の深刻な県で、在留外国人が大きく増えたことが分かる。

 厚生労働省の別の統計では、在留外国人のうち127万人が日本国内で働いているが、これは事業所が届け出た「正規」の労働者だけ。実際にはもっと多くの外国人が働いているとみられる。

 法務省の統計で在留資格別の外国人の増加を見ると、もっとも伸びが高いのが「特定活動」という残留資格で、37.7%も増えた。外国人が多い主要10都府県以外の「その他」の道府県の伸びが43.3%と高くなっているのも特徴。「特定活動」とはもともとは外交官や弁護士などの専門家を受け入れる資格だったが、現在では対象が大きく拡大され、ワーキングホリデーやインターンシップ、高度人材の配偶者など様々だ。

 「技能実習」の資格で在留している外国人も1年前に比べて20.0%増えた。製造業や農業の現場などでは、もはや外国人技能実習生なしに事業が回らなくなっているところも多い。「技能実習」は日本国内で技能を学び、自国に帰ってそれを役立てるという国際貢献の仕組みだが、それは「建前」で、実際には不足する労働力を補うために使われている。