「スパイス」として期待したい斎藤学
この最終予選では、左サイドの原口が先発で起用され、ゴールという結果を出しながら躍進している。一方で、クラブでの出場機会が減っている他の欧州組は、なかなか調子が上がらない。今後もその状況に改善が見られないようであれば、国内のJリーグでコンスタントに活躍している攻撃的選手をオプションで起用する方が期待出来るかもしれない。
特に、試合終盤で足が止まってくる時間帯に、スパイスの効いた選手が求められるだろう。次の表は、Jリーグのドリブルからのシュート数ランキングを整理したものだ。
今回のイラク戦、オーストラリア戦で追加招集となった斎藤学は期待したい選手だろう。巷ではハリルホジッチの交代選手を送り出すタイミングやチョイスに懐疑的な意見もある。そもそも攻撃的な交代のオプションを迫られる状況は回避したいところだが、今後は均衡した状況から勝ち点3を奪いに行かなくてはならない場面があるだろう。Jリーグで安定した攻撃的パフォーマンスを続ける斎藤に、スパイスとしての役割を是非とも託してもらいたいところだ。
次戦は11月15日にグループ首位のサウジアラビアをホームに迎えての大一番が控えている。11月11日にはその調整試合ともなる「キリンチャレンジカップ2016」としてオマーン戦もある。欧州組の出場状況を鑑みながら、実戦で調整し万全な準備ができるわけだ。
中東でのアウェイ戦を来年に残している状況で、ホームで勝ち点3を奪えなければ、W杯出場への希望は絶たれるといっても過言ではないだろう。これからの試合すべてが大一番で、トーナメント戦のような戦いが続くわけだ。
これまでの戦況分析からすれば、先制した1点を守りきる試合はなかなか難しい。求められるのは、先制点を奪い、2点目、3点目を追加することで、勝ち点3を逃さない試合展開だ。そのための準備を、選手選考も含めて注目して見守りたい。
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