この辺りは、Jリーグでも同じような起用法で結果を残していた浅野を、先発出場ではなく途中出場で起用したことが一つの大きな結果となって現れた。果たして、本戦でもこのような起用を継続するのか、引き続きJリーグでの活躍を見ながら占いたい。

維持されたコンディションと改善されたファウル数

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 上の表は6試合を通じて前後半別の日本の攻撃的なスタッツを取り出したものである。単純にゴール数で見ても後半に2倍となり、シュート決定率も上がっている。

 さらに、ドリブル数やスルーパス数も後半に数と成功率がともに上がっていることからも、1試合を通してスタミナ切れするどころか他チームが疲れを見せる後半にさらに加速させた攻撃姿勢がゴールを導き、好成績をもたらしたのだろう。

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 さらに上の表は、ディフェンシブサードでの日本のファウル数とタックル数を示したものである。グループステージではファウル数が目立っていたが、決勝トーナメントではファウル数が劇的に減っていることがわかる。

 植田らセンターバックの高さはあるが、それ以外の選手に体格面でのアドバンテージはない。自陣深くからのセットプレーは失点のリスクが高く、不用意なファウルを減らすことは致命的な失点をしないためにも重要だと考えられる。このようなピッチ上の細かい点を改善できるのは、分析スタッフの存在が大きいと言えるだろう。

 つまり、コンディション管理と試合分析を担ったスタッフを含め、チームとしてピッチ上のプレーを上手くマネジメントできたチーム力の勝利とも言えるのではないか。

本戦までの選手選考レースの始まり

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 今大会の決勝戦の試合終了の笛は、本戦に向けての選手選考のスタートの笛でもある。

 上の表はU23年代の2015年シーズンのJ1出場試合ランキングとスタッツを記したものだ。今大会で招集されなかった関根をはじめJリーグの各チームで主力として活躍している選手が、まもなく開幕する新シーズンでどのようなパフォーマンスを見せ、オーバーエイジも含め本戦の登録メンバー18名に入るのか、注目が集まるだろう。さらに、先にも述べたが今大会では途中出場で切り札として起用された浅野がJリーグでどのようなアピールをするのかも気になるところだ。

 何にせよJリーグ新シーズンを通してリオ五輪まで良いコンディションを維持しながら益々その存在アピールするU23世代に期待しながら見守りたい。

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