企業評価に直結する

最近は、働き方改革に注目する投資家が増えています。

樋口:働き方改革に成功している企業は、多様性を武器にして新しい製品やサービスを生み出すという意識があります。改革を企業の成長に不可欠な要素と捉えています。

 政府は今年3月に「働き方改革実行計画」をまとめました。今後、この計画の実効性を担保するため、企業に情報公開が求められていく可能性があります。働き方の情報公開が、企業の評価に直結します。

山本:これまでは「自社の働き方を広報して何の意味があるのか」と考えていたかもしれません。働き方改革は、IR部門、CSR部門、経営企画部門などが連携して実施する「企業戦略」と位置付けるべきです。

樋口:うまくアピールできれば、資金調達や人材採用につながります。ある中小企業が、勤務時間に柔軟性を持たせたフレックスタイム制を採用したところ、出産後に辞めた優秀な社員が競合企業から続々と集まりました。働きやすさが優秀な人材を集め、業績を伸ばす時代です。

山本:働き方改革にも、技術革新の波が来ています。エントリーシートの分析などに人工知能(AI)を使う試みが始まっています。AIやロボットなどを活用して人間の負荷を軽減することも働き方改革につながります。こうした技術の進歩にも目を光らせておく必要があります。