韓国は回答企業が減少

費用負担を先行して導入した国の回答企業数に変化はあるか。

森澤:韓国で回答企業が減った。費用負担が理由というよりも、同国内でESG投資の成長がこれからであるということが影響していそうだ。

CDPが集約する情報を使う投資家ではなく、企業が費用を負担するのはなぜかという疑問が、回答企業から聞かれる。

森澤:投資家にも費用負担を依頼している。投資家は、他社の高額な情報提供サービスも活用している。NGOであるCDPが求める費用は、相対的に低い。

 企業にはCDPへの回答を、非財務情報を広く開示する機会と捉え、活用してもらっていると考えている。非財務情報の開示は、企業に利益をもたらす。ESG投資家が、それによって企業を評価して、投資するからだ。

費用負担の話題から外れるが、他の機関投資家向けインデックスは、公開情報を基にしている。企業担当者の主観の入った情報を基に投資家が投資判断するのは客観性に欠けないかとの指摘もある。

森澤:投資や金融関連の情報やインデックスを提供する会社は、CDPが集約するデータも公開情報として参照している。まずは企業からの情報提供在りきだ。

企業の回答を採点する企業(スコアリングパートナー)が、評価や得点を引き上げるためのコンサルティングをしている。

森澤:採点するパートナーには、コンサルティングの顧客リストを開示してもらい、顧客の採点は担当しないようにしてもらっている。
 採点の方法論、つまりESG投資家が注目とする情報開示の要点を、熟知したパートナーが回答企業に伝えることで、企業の情報開示レベルが向上すると期待している。

本記事は、「日経エコロジー」2018年3月号(2月8日発行)に掲載した内容を再編集したものです。

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