スポーツでPDCAサイクルを回し学んだ

池田:僕もスポーツから多くを学びました。ゴール(優勝)にたどりつくための目標を設定し、何が必要かを考えて行動に移す思考力と実行力です。対戦相手の情報を収集し、コーチを雇う資金を調達し、人脈を作り、チームでコミュニケーションを図る。課題を解決するために「PDCA(計画-実行-評価-改善)サイクル」を回します。そうした思考は組織作りに生かせます。

 オリンピック選手やアスリートは競技で良い成績を出すだけでなく、自分が学んできたことを社会課題の解決に生かしてほしいと思います。自分もそうありたいと努力しています。東京五輪を経た2020年以降は、スポーツを通した社会課題の解決がますます注目されると思います。自らハブとなって社会問題を解決するアスリートが増えてほしいですね。

 国連では、持続可能な社会を作るための2030年の世界目標を「SDGs(持続可能な開発目標)」として定めています。五輪選手はこのSDGsを広める軸になれると思います。そのためには彼らに社会課題について理解を深めてもらう必要があります。資金面では企業のバックアップも必要でしょう。

 スポーツは地域作りにも力を発揮できます。スポーツチームがあることで雇用が生まれ、絆が生まれ、町が活性化します。町の誇りや生きがいになります。企業はアスリートを雇用したり、競技場の運営を支援したりしてスポーツ振興に貢献できます。スポーツを通して地域や人々に与える価値を、アスリートは企業と共に創っていけます。東京五輪を通してそうした流れを根付かせること。それは未来に残るレガシー(遺産)になるでしょう。