韓流ドラマにも罰
韓流ドラマも同じパターンです。中国政府が映画、ドラマなど韓国製コンテンツを使うなとの「禁韓令」を放送局に指示したと11月、中国メディアは報じました。
同国政府はそれを否定していましたが12月20日になると、中国外交部の参事官が「禁韓令」に関する韓国記者の質問に答えて「まず、THAADを解決することが必要だ」と語りました。
国家観光局長と同様に韓国内で「離米派」が立ち上がった瞬間、方針を変更し、はっきりと「THAADを認めた罰だ」と言い渡したのです。
聯合ニュースが「韓流締め出しへの批判に『THAAD問題の解決必要』=中国高官」(12月21日、日本語版)で報じています。
毎日経済新聞の「中国の報復で非常燈が点いた対中事業・・・ロッテ税務調査、旅客中断、反ダンピング関税」(12月16日、韓国語版)は「THAADに対する報復」がオンライン通販、化粧品、石油化学製品、自動車関連など多様な業種に広がっていると報じています。
ゴルフ場でとばっちり
記事の見出しに「ロッテ」が立っていますが。
鈴置:その部分を訳します。以下です。
- 11月29日から、ロッテグループの中国内の(量販店)150余店舗が税務調査に加え、消防法や食品安全法による検査の対象となった。ロッテケミカルなど在中工場も同様だ。中国でこれほど厳しい「全方位検査」を受けるグローバル企業はなかった。
- ロッテは中国での広告を停止した。ホームショッピング事業も売却を検討している。3兆ウォン(3000億円)をかけて瀋陽にロッテタウンを建設中だが、許認可が困難になるかもしれない。
なぜ、ロッテがイジメに遭うのですか。
鈴置:米軍のTHAAD配備は住民の反対運動により、用地選定が難航しました。二転三転の結果、慶尚北道の星州(ソンジュ)郡にあるロッテグループのゴルフ場を軍が入手して米国に提供することになりました。
ロッテが頼んだわけではありません。とばっちりを食ったのです。でも、「泣く子と中国には勝てない」のです。
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