
(前回から読む)
平昌(ピョンチャン)冬季五輪が開催できるのか、怪しくなってきた。
ロシアに続き、米国も不参加?
鈴置:韓国の平昌五輪が予定通りに開催されるのか、疑問符が付きました。米政府が選手団の派遣に関し、口を濁し始めたからです。
開催時期は2018年2月9日から25日まで。パラリンピックは3月9-18日です。ちょうどそのころ米国が北朝鮮を攻撃する可能性があります(「『北に先制核攻撃も辞さず』と言明した米国務省」参照)。
第2次朝鮮戦争の「戦地」となる韓国に、選手など派遣できません。米国が不参加を決めれば、多くの国がならうでしょう。
すでにロシアの選手団がドーピング問題で締め出されています。そんな五輪を開催すべきなのか、首を傾げる人も増えると思います。
11月29日に北朝鮮がICBM(大陸間弾道弾)を試射しました。これにより北朝鮮が米本土まで核攻撃できる能力を持ったか、近く持つと見なされました(「じり貧の北朝鮮、『核武装の総仕上げ』急ぐ」)。
米国は北朝鮮への先制攻撃を露骨に匂わせ始めました(「『北に先制核攻撃も辞さず』と言明した米国務省」参照)。
国務省報道官が「核を使う先制攻撃も辞さない」と語ったほか、トランプ(Donald Trump)大統領に近い上院議員が「在韓米軍の家族を韓国から呼び戻せ」と主張しました。
トランプ政権こぞって「戦争間近」の空気を醸し出したのです。もちろん北朝鮮を徹底的に脅し、核を放棄させるためです。
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