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同盟を当然と思うな

露骨になる一方の「韓国の裏切り」。それに対しハリス大使は警告したのですね。

鈴置:その通りです。そうした文脈の中で「米韓同盟消滅」に言及したのです。記事からその部分を引用します。

  • 最後に一言申し上げたい。我々の同盟は確固として維持されているが、我々はこれを当然視してはいけない。

 韓国がこんなに同盟をないがしろにするのなら、打ち切ってもいいのだぞ――と匂わせたのです。月刊朝鮮も前文で、以下のように解説しました。

  • 非核化もしないのに韓国政府が南北対話や対北制裁解除を推進する場合、同盟が揺れることもあり得ると暗示した。

 私の記憶する限り、米政府高官が公開の席で「同盟破棄」に言及して韓国を脅したのは初めてです。韓国の親米保守は驚愕しました。

フィリピンを思い出せ

 朝鮮日報の元・主筆の柳根一(ユ・グンイル)氏がこの発言に直ちに反応し、保守系サイトの趙甲済(チョ・カプチェ)ドットコムに記事を載せました。

ハリス米大使『韓米同盟を当然視するな』」(11月28日、韓国語)です。柳根一氏はまず「米国は韓国を見捨てない」との思い込みに警告を発しました。

  • ハリス大使の発言は韓国に対する米国の断固とした警告に聞こえる。米国は卑屈に同盟を求める国ではない。
  • 一部の人は言う。米国は自分の利益のために韓国に軍隊を置いているのであって、韓国のためではないと。バカも休み休み言うべきだ。
  • 在韓米軍基地がたとえ、米国の戦略的な利益のために必要であったとしても、韓国人たちが望まなければいつでも離れる用意があると見なければならない。
  • フィリピンの政治家たちが「民族主義」を掲げて米軍撤収を言いだすと、米国はピナツボ火山噴火を口実にクラーク基地をある朝に捨て、去った。米軍が離れるや否や、比海域には中国海軍が忍び寄った。

 韓国では左派に限らず普通の人も、そして多くの保守派までも「米国は自分の利益のために軍を韓国に駐屯させている」「だから少々我がまま言っても同盟は打ち切られない」と信じています。

 柳根一氏はハリス大使の発言を聞いて「単なる脅しではなく本気で韓国を捨てるハラを固めたな」と焦った。そしてこの記事を書くことで韓国人に、状況が大きく変わった。幻想を捨てよ、と訴えたのです。