「韓米は一致」

韓国政府は米国の厳しい視線に反応しましたか?

鈴置:トランプ大統領の9月3日のツイート「対話に意味がないと韓国も分かってきた」に対し、直ちに青瓦台がコメントを発表しました。

 韓国の保守系紙は、世界中の人が読むツイッターという「満座」の中で米国の大統領から叱責されたことを問題視しました。青瓦台も無視できなかったのでしょう。

 この発表は青瓦台のサイトに見当たらないので、中央日報の「青瓦台、トランプのツイートに『戦争は繰り返せない……平和を通じた朝鮮半島の非核化を放棄しない』」(9月4日、韓国語版)から発表の文言を拾います。

  • 我々は同盟国とともに、平和を通じた朝鮮半島の非核化を放棄せず、追求するであろう。
  • 韓国は同族が相争う戦争を直接に体験した国家である。この地に2度と戦争の惨禍を繰り返すことはできない。
  • 韓米両国は緊密な連携をもとに北朝鮮の引き続く挑発に対応し、国際社会とともに最大限の制裁と圧迫を加えることで一致し、確固たる立場を堅持している。
  • 韓米両国はこうした制裁と圧迫を通じ、北朝鮮を対話の場に引き出すとの認識を同じくしており、6-7月の韓米首脳会談を初めとする多くの機会に確認してきている。

情緒に弱い韓国人

 苦しい言い訳です。まず「朝鮮戦争を2度と起こしてはならない。そのためには対話しかない」と、韓国人の情緒に訴えました。

 でも今、対話にこだわると逆効果です。米国や日本は、経済制裁と軍事的な圧迫により、何とか北朝鮮に核武装を放棄させようとしている。

 その中、当事国の1つの韓国が「対話」を言い出せば、北朝鮮は「制裁や圧迫が弱まる」と期待し、さらに堂々と核武装に走ります。それは戦争につながる可能性が大きい(「『世界の敵』とスクラムを組む韓国」参照)。

 ことに6回目の核実験により北朝鮮が核武装国の自信を持った以上、核をあきらめることになる「対話」に応じるわけがありません(「北朝鮮にはもう、対話など必要ない」参照)。

 少し論理的に考えれば分かりそうなものですが、韓国では青瓦台の発表のような情緒的な言説が幅を利かせます。