一度、謝罪を引き出したら

「相手からとにかく謝罪を引き出しておき、次には『非を認めたのだからさらなる謝罪や補償をしろ』」ですね。

鈴置:ヴァンダービルド氏は日韓関係がおかしくなったのも、韓国のこうした手口が原因だと警告を発してきました。

 同氏の書いた「日本政府の公式な謝罪と補償の履歴」(2月29日、韓国語)によると1982年以来、日本政府は2年半に1度のペースで韓国に謝っています。

 日本が謝っても、後で「あれは謝罪ではない」と韓国が言い出した結果です。日本よりももっと大事な米国に対し、こんなやり口を使って関係が取り返しのつかないものになったら大変、とヴァンダービルド氏は危機感を募らせたのでしょう。結論は次です。

  • オバマ大統領が広島演説で、韓国人の被爆という事実に具体的に言及したことで満足せねばならない。もともと成功する可能性もないのに抱いた過ぎた欲は捨てねばならない。
  • 期待が大きければ失望も大きいように、欲が過ぎると恨み(反米など)が生まれるものだ。メディアは不必要な刺激(扇動性のある)記事を自制せねばならぬ。

友達の少ない国は……

韓国はどこへ行くのでしょうか?

鈴置:朴槿恵(パク・クンヘ)大統領を先頭に、日本による植民地支配の不当性を世界中に訴えて回った。しかし、少なくとも西欧からは同情してもらえないことがはっきりしました。

 結局「歴史問題」で韓国の頭をなぜてくれるのは中国ぐらい。寂しがり屋なのに友達が少ない韓国は、この点でも中国にすり寄っていくことになるでしょう。

 韓国の「離米従中」には様々の理由があります。対中依存度が高いという経済的な要因。中国に近く軍事的な脅威を受けやすいという地理的な問題。千年以上も中華帝国の一部だった歴史。

 それに加え、日本をひれ伏させるための「歴史カード」作りで中国のバックアップが必須となったのです。韓国の動きをさらに子細に観察する必要があります。

(次回に続く)

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米中抗争の「捨て駒」にされる韓国

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