米国こそ帝国主義の親分

「米国の尾を踏むな」と指摘した韓国人はいますか?

鈴置:それを書いた人は、私が見た限りでは2人いました。1人は朝鮮日報の鮮于鉦(ソヌ・ジョン)論説委員です。

 「『コリアン・ロジック』で逆恨みする韓国」でも引用した「ベトナム、広島、リ・スヨン」(6月1日、韓国語版)の一節が以下です。ちゃんと「米国にとっての植民地問題」に触れています。

  • オバマ大統領が韓国人慰霊碑を訪問しなかったことも、同じ脈絡で理解できる。韓国を無視しているからではなく、自身の訪問が歴史問題、特に植民地支配問題として解釈されたくなかったからではないか。そんな友邦をできるだけ理解すべきではないだろうか。

なるほど。「米国も弱い国を併合した帝国だったことを理解しよう」というわけですね。

鈴置:韓国は今回の一連の「広島騒動」で、米国というトラの尾を思い切り踏んでいたのです。その危さに気がつくべきだと鮮于鉦論説委員は言いたいのでしょう。

 なにせ、後輩の金秀恵(キム・スヘ)東京特派員も「大日本帝国の悪行」を「米帝国主義の親玉」たるオバマ大統領に訴えてしまったのですから(「『塩野七生』は韓国の公敵になった」参照)。

韓国の大統領も訪問していないのに

もう1人は?

鈴置:外交・安保専門家のヴァンダービルド氏です。原爆投下への謝罪要求に関してですが「米国はますます韓国という国をいぶかしく見るであろう」と訴えました。

 趙甲済(チョ・カプチェ)ドットコムに載った「オバマが『韓国人慰霊碑』に献花しなかったと残念がる前に」(5月28日、韓国語)から「韓国の奇妙な行動を見る米国の眼差し」を書いた部分を要約しつつ翻訳します。

  • 韓国人被爆者はソウルの米大使館前で謝罪と補償を要求するデモをした。もし、オバマ大統領が韓国人慰霊碑に献花すれば「ついに米国が過ちを認めた。次は補償だ」と韓国側が出てくると、米国は懸念しないか?
  • 韓国の大統領が韓国人慰霊碑を一度も訪れていないというのに、米国の大統領に献花してくれというのは非常識である。これまで韓国政府関係者何人がここを訪れたというのか?