3回目の「核社説」

「日韓が組んでの核武装論」に対する韓国人の評価は?

鈴置:それが予想外にいいのです。朝鮮日報が1月28日に社説「米中が北の核に異なる声、今や「核開発」の公論化を避けられない」(韓国語版)を載せました。

 1月6日の北の核実験以降、核武装を訴えた社説はこれで3回目です(「やはり、韓国は核武装を言い出した」参照)。

 3回目の「核社説」は1月27日の米中外相会談で北の核に関し、意味ある進展がなかったのに失望して書かれました。結論は以下です。

  • 北朝鮮の核兵器による最大の被害者は米国でも中国でも日本でもなく、大韓民国と大韓民国の国民だ。何の根拠もなく核主権を放棄し、核武装論を禁断の金庫に封印するわけにはいかない。

 朝鮮日報はこれまで以上に強い口調で核武装を呼びかけました。なお「日本との連携」には全く言及していません。というのに、結構多くの読者がこの社説の投稿欄に「日本と一緒に核武装しよう」と書き込んだのです。

 編集者に削除されたものを含め、書き込み総数は1週間後の2月4日明け方の時点で113本。うち8本が「日本と、あるいは日・台とともに核武装しよう」との意見。また3本は「韓国が核武装すれば日本や台湾も付いてくる」との、日・台との結果的な連携論でした。

静かに広がる核武装論

 趙甲済氏ら核武装論の影響が静かにですが、韓国社会に広がっていることがよく分かります。「趙甲済氏の記事を読め」との書き込みも、1本ですがありました。「核武装するかを国民投票にかけよう」といった趙甲済氏の持論と同じ主張も見られました。

 1月31日、趙甲済氏は「核の日韓連携論」の新たなバージョンを打ち出しました。「米国の戦術核の韓・日による共同使用」です。米国の核の引き金を韓国と日本も握ろう、との意見です。

そんなことが可能なのですか?

鈴置:NATO(北大西洋条約機構)では実施しています。次回に説明します。

次回に続く)