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 実業家も芸能事務所に所属する時代が到来したのか。コロプラの元副社長で個人投資家の千葉功太郎氏が大手芸能事務所のワタナベエンターテインメントとマネジメント契約を結んだことが分かった。

 最近では、作家やスポーツ選手、大学教授などが芸能事務所に所属することも多い。千葉氏も「メディアでの露出が増えてきたため、プロの力を借りることが必要だと考えた」と話す。ただ、狙いはそれだけではないようだ。

千葉功太郎氏(左)とワタナベエンターテインメントの吉田正樹会長

 千葉氏は多くの起業家に強い影響力を持つ、日本を代表するエンジェル投資家の1人だ。2017年6月にはドローン産業への投資に特化したドローンファンドを立ち上げた。今年組成した2号ファンドにはサッカー日本代表の本田圭佑氏も投資家として参加している。

 また千葉氏が立ち上げた起業家コミュニティ「千葉道場」にも注目が集まっている。半年に1回開かれる合宿など内容は口外無用。結束力の強いコミュニティで切磋琢磨し、参加企業のさらなる成長を促す。既に「門弟企業」は80社を超えている。

 既に多くの起業家を育てている千葉氏だが、視線はさらに先にある。

 「起業家をプロ野球選手のような子供が憧れる職業にしたい」と千葉氏は話す。若い人たちが起業家に憧れ、次々とスタートアップ企業を立ち上げるような社会を醸成しようとしているのだ。

 「もともと人見知りであまり人前には出たくない。しかし、起業家やスタートアップ、また現在取り組んでいるドローンなど新しい技術の認知を広げていきたい。そのためにエバンジェリスト(伝道師)にならないといけない」

 子供たちが憧れるような職業になれば、おのずと人材の層は厚くなり、その中から日本だけでなく世界で知られるスタートアップ企業が生まれる。千葉氏はそんな未来を作り出そうとしている。

 ワタナベエンターテインメントとの契約も、スタートアップと新しい技術の伝道師として本格的に取り組むのが狙いだ。強いスタートアップ企業の登場は日本経済の活力につながる。千葉氏のエバンジェリストとしての活動は日本の未来にとっても重要なものとなりそうだ。