コーヒーやお茶、紅茶などに含まれるカフェイン。眠気覚ましや集中力を高める効果があると言われているが、一方で過剰摂取を気にする消費者も多い。そんな声に対応し、飲料各社がカフェインを抜いた「カフェインレス」飲料の製品群を増やしている。

 サントリー食品インターナショナルは6月、コーヒー飲料「ボス」シリーズ初のカフェインレス商品「ボス デカフェブラック」を発売した。独自製法により「カフェインレスでも、しっかりとしたコクと香りを実現」(同社)。寝る前や、既にコーヒーを多く飲んだ後の飲用を勧めている。「カフェインレス市場はコーヒー全体のまだ数%だが伸びしろは大きい」。柳井慎一郎・執行役員は市場拡大に期待を込める。

 カフェインレスコーヒーが注目されている背景の一つに、日本人のコーヒー消費の増加がある。コンビニエンスストアコーヒーの台頭や家庭用コーヒーマシンの普及で国内消費量はここ数年右肩上がりで増加。その結果、カフェインの過剰摂取を気にして、「若年層を中心にカフェインレスと通常のコーヒーを飲み分けている人が増えている」(UCCホールディングス)のだ。

 コーヒーだけではない。キリンビバレッジでは「生茶」や「午後の紅茶」など、現在8商品のカフェインレス飲料を用意。「カフェインゼロ生茶」では、特許を取得した独自の技術「カフェインクリア製法」によって、一度いれたお茶からカフェインだけを取り除くことに成功した。消費者の健康意識の高まりだけでなく、こうした技術の進化も、カフェインレス市場の拡大を後押ししている。

1. 1992年の「BOSS」シリーズ発売以降初となるカフェインレスコーヒー「ボス デカフェブラック」(129円)
2. キリンは世界で初めて、カフェインレスのペットボトル緑茶飲料を発売した。写真は「カフェインゼロ生茶」(140円)
3. ペットボトルだけでなく、ドリップタイプのカフェインレスも。「UCCおいしいカフェインレスコーヒードリップコーヒー8P」(オープン価格)