ボディショルダ―のハイライトが際立つ。光と影を見事に映し出すフォルム

 今回、魂動デザインの最新の表現として発表したVISION COPUEでは、日本の美意識をさらに強く意識した。そのデザインには「余白」「移ろい」「反(そり)」「間」といった日本の美意識を取り入れている。

 余白とは、引くことや省くことで、対比的に主体を引き立たせること。VISION COUPEではボディ側面の要素を極限まで削ぎ落とし、その余白で立体の奥行を感じさせ、ボディショルダ―のハイライトを引き立てる。ボディ側面に広がる光と影の移ろいこそが、マツダの新たな生命感の表現なのだ。

 前田常務は、「考え抜かれたシンプルな美に、時間をかけて命を与えていく。全体から、そこはかとなく漂う和、日本らしさを感じてもらえるならば、成功だと思います。凛とした中の、光の艶っぽさ。これが日本のエレガンス。我々は、光を操ることに関して誰にも負けないつもりです。アートレベルの表現に挑戦したい。マツダエレガンスが、魂動デザインの次なる挑戦。独自のデザイントレンドによって、ブランド価値をもう一段引き上げる。そのひとつの答えがVISION COUPEです」と語り、プレゼンテーションを締めくくった。

『MAZDA DESIGN』11月20日発行

 現在、そしてこれからのマツダデザインに迫った書籍『MAZDA DESIGN』が、2017年11月17日に発売となる。マツダ躍進のきっかけとなった魂動デザインの進化や、日本の美意識について語る前田育男・常務執行役員の20ページを超えるインタビューを掲載。各モデルのチーフデザイナーへのインタビューからは、最新の市販車「CX-8」やマツダの新世代デザインの先駆けとなった2012年の「CX-5」といった各車両のデザイン開発の裏側を紹介。さらに「マツダデザインヒストリー」と題して、初代「ロードスター」や「RX-7」といった歴代の名車のデザインも振り返る。
 なぜ最近、マツダ車はカッコよくなったのか。各車のスタイリングから販売店まで、あらゆる顧客接点へ広がるマツダデザインの取り組みからは、デザインをテコにブラン価値を向上させようというマツダの戦略が見えてくる。