優れた経営者は休息の達人
『シリコンバレー式 よい休息』は、仕事のために「戦略的休息」をとることを推奨している。
睡眠時間が短いだけでなく、「休めない人」も多い日本人には、気になるテーマだ。特にさまざまな調査で、有給休暇などの取得が少ない状況が指摘されているにもかかわらず、「休みが不足している」と感じる日本人は少ないといわれる。この本は、スティーブ・ジョブズ、イーロン・マスクなどシリコンバレーの起業家から、アーネスト・ヘミングウェイ、ウィンストン・チャーチルなど歴史的偉人の休息法を豊富に紹介している。

『シリコンバレー式 よい休息』
アレックス・スジョン‐キム・パン著
1600円(日経BP社)
休息の技術力を磨けば仕事の効率や創造性が高まるという視点から、「戦略的休息」の方法を研究データに基づいて解説。
勉強になったのは、「仕事中毒」と呼ばれる人ほど、「集中と休息」のオン・オフスイッチの切り替えが早く、時間管理の達人であるということだ。そのポイントとして著者は、早起き、短い昼寝、散歩、夢中になれる遊び、そして同じスケジュールを淡々と繰り返すことなど例を挙げて解説する。
休むことに罪悪感を抱いてしまう人は、優れた成果を上げた人の休息術に学んでみてもいいかもしれない。
医療ジャーナリスト
宇山 恵子氏
予防医学やメンタルヘルスなど、医療・健康情報を分かりやすく伝える。東京医科歯科大学特任講師、大阪大学招聘教授。
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