図2 天変地異に加え、外圧による銀貨流入=通貨供給量の急増でインフレを誘発(出所:江戸物価事典、Global Financial Data、参考文献:野口武彦『安政江戸地震 災害と政治権力』ちくま新書、佐藤雅美『大君の通貨』文春文庫)
図2 天変地異に加え、外圧による銀貨流入=通貨供給量の急増でインフレを誘発(出所:江戸物価事典、Global Financial Data、参考文献:野口武彦『安政江戸地震 災害と政治権力』ちくま新書、佐藤雅美『大君の通貨』文春文庫)
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 話が横に逸れてしまいましたが、米国でも、1860年代の南北戦争や1930年代の大恐慌時には金価格が2倍以上になっています。もっと古くまでさかのぼれば、イタリア・ジェノアでも、節目の1620年に金利1%台という超低金利局面が終焉を迎えています。これは宗主国のスペインが経済破綻したことが原因でした。

図3 1780年前後の火山噴火と農産物価格の高騰(出所:イギリス歴史統計、江戸物価事典)
図3 1780年前後の火山噴火と農産物価格の高騰(出所:イギリス歴史統計、江戸物価事典)
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図4 米国の1860年と1940年前後における金価格高騰(出所:米国歴史統計)
図4 米国の1860年と1940年前後における金価格高騰(出所:米国歴史統計)
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図5 イタリア・ジェノアの超低金利は1620年に終焉を迎えた(出所:「A History of Interest Rates」S.Homer)
図5 イタリア・ジェノアの超低金利は1620年に終焉を迎えた(出所:「A History of Interest Rates」S.Homer)
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トランプ大統領の登場は大変動を象徴

 では、これから2030年に向けて、そんな「非常識」な変化が起きるのでしょうか。かくいう筆者も「今回は違うだろう」と思っていたのですが、英フィナンシャル・タイムズ紙に掲載されたキッシンジャー元米国務長官のインタビュー記事を読んで、考えが変わりました。いわく、「一つの時代の終わりにはその幕引きをする人物が現れる、それがトランプ米大統領だ」。つまり、「世界的な幕末」だからこそ、それにふさわしい「非常識」な大統領が登場したということです。

 もうおわかりでしょう。長らく続いた安定した時代は終わったと考えるべきです。今後は自然界はもちろんのこと、政治、経済、外交の全てが一変しても不思議はありません。

 幕末の庶民はあまりに急激な変化に耐えきれず、「ええじゃないか」と叫んで三日三晩踊り狂ったと言います。これまでは、なぜそんな集団ヒステリー状態が起きたのか理解できませんでした。でも最近は、そのうち現代の日本でも同じ現象が起きるのではないか、そんな気がしてなりません。

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