ムンバイ・アーメダバード間の計画がうまくいけば、ほかの路線にも日本の新幹線方式が採用される可能性が高いであろう。中国も参入を狙っているが、技術やシステムは中国製と称するものの、日本など外国技術をコピーしたことをインドはよく知っている。インドネシアのジャカルタ・バンドン間の高速鉄道計画を中国に持っていかれた日本としては、インドでリベンジした形になる。

 安倍首相はモディ首相とともに高速鉄道建設に関連する地を訪れ、日本の新幹線協力を日印両国国民及び世界各国に対しPRすることになる。

2016年11月にモディ首相が来日したときには、安倍首相が新幹線に同乗し、神戸の川崎重工の新幹線車両工場に案内した。東京駅にて。(写真:インド首相府提供)

 また、貨物鉄道に関する日印協力も進んでいる。インドの国鉄網のうち、経済的に最も重要なのは、首都デリーと最大の経済都市ムンバイを結ぶ路線、次いでデリーと旧首都コルカタを結ぶ路線である。前者は西回廊、後者は東回廊と称する。これらの路線はインドの大動脈であるが、ほかの路線と同様、客車と貨物車がダイヤを分かち合い共有しながら使用している。これが鉄道の遅れの最大原因だ。

 そこでインド政府は、旅客用のレールと貨物用のレールを分けて複線化する構想を打ち出した。西回廊約1500キロメートルの貨物専用鉄道建設のために白羽の矢が立ったのが日本だ。インドは、世界に冠たる日本の鉄道と長年の対インド協力の実績に期待した。

(地図:『最後の超大国インド』から転載。以下同)